フィルインさんでは毎度ガチなジャズ・ボーカルのセッション/ライブが展開されます。
この日はセッション、色々な歌手等の伴奏ができて刺激的でした♪
この日、フィルインさんで気になることがありました。
とあるお客様がご入店(少し酩酊していた)、オーナーのYASUさん(ds)のご指名を待ちます。
そしてYASUさんから指名されると、そのお客様は「フライ・ミー歌いたいんだけど。譜面ないけどAmで」と仰いました。
その要望をリーダー兼オーナーのYASUさん(ds)は制止、「ウチでは譜面を持参しない人には、歌わせないんですよ」と。
このことは、フィルインさんのHPにも明記されています。
https://www5.hp-ez.com/hp/fillin/
YASUさん(ds)のコメントにお客様は、
「えーっ、○○(別のお店の名前)では譜面見て演奏しようとしたら『譜面見るな』と怒られましたよ」と反発。
譜面持参はお店の運営方針なので、YASUさんも後には引きません。
「インストはな(『譜面見るな』はアリ)。だけどここはボーカル・ハウスなんだ。インストとは違う」
YASUさんはこう説明しますが、両者の見解はスレ違いに終わってしまいました。
譜面の問題、難しいですね。
筆者の見解です。
「両方アリ」ですが、夫々の意味合いをしっかり理解する必要があります。
本来的には、譜面はあったほうが良いです。
但しジャズでは、リードシートと呼ばれるメロディとコードだけ記した一段譜を指します。
(逆に何段にも渡るスコアは何枚にも渡り見辛く、逆に不要)
以下の3点において、演奏の完成度が高まるからなんです:
- イントロ、エンディング、リズム、特定の決め事等、奏者間での共有が容易
- コード解釈において、ピアニスト・ギタリスト・ベーシスト間の解釈の相違を回避
- メロディ表記でオブリの入れ所を定められ、よりマッチしたヴォイシングが可能
一方で「譜面を見ないで演奏できる」ことは、ミュージシャンに求められる基本技量です。
ヴォーカリストさんの「歌詞カードを見ないで歌う」のと意味合いは類似します。
よく演奏されるスタンダードのコード、メロディが全部メモリされ即座に再現できると、様々な局面での対応力が格段に増すからです。
こうした教育的観点で「譜面を見るな」と、良く言われるのです(特に「道場系」セッションでは)。
譜面に関する見解は以上ですが・・・
筆者が主宰するセッションでは、譜面も歌詞カードも全然見てもらってOKです。
練習目的でセッションへ参加されたい方も、一定数おられます。
こうした方々に対して譜面や歌詞カードを禁止し、練習目的を阻害する必要なんてあるのでしょうか?
筆者は全くないと考えます。
筆者はセッション参加への門戸を広げ、より多くに方々に演奏を、歌唱を楽しんでいただきたいと願っています。
ですから、筆者の場合は譜面もOK、スマホで歌詞を見ながらもOKです。
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