~ 五反田にて、奇跡の滑り込み
住 所 東京都品川区西五反田2-6-2
TEL 03-3492-2213
営業時間 17:00~24:00
定休日 日曜、祝日(月曜の場合のみ)
小雨舞う中、向かうは、五反田駅近くにある「酒田屋」さん。
金曜日の7時過ぎ。人混みを縫ってたどり着くと、お店の軒先に立つ可憐な女性。
駆け寄る男性に、不安そうな表情が一気に華やぐ彼女。そんなラブラブな二人の後に続く。
カウンターは、椅子が、無理くり押し込められてやっとの11席。その最後の席に滑り込む。
今夜は、おいしい日本酒をじっくりと飲みたい。
「〆張鶴 純米吟醸850円」をお願いすると、お通しは「フグ皮ポン酢」。まさに、こちらの気持ちを察していたかのよう。
カウンターの中では、白いコック服の男性3人が奮闘し、女性お二人が、店内をかいがいしく行ったり来たり。
お隣の男性が「この時間に入れるのは奇跡ですよ」とにこり。
確かに、のぞき込んでは、断られ続ける客人達が後を絶たない。
店内のカウンターやテーブル席には、おじさん達や一人客も陣取るが、カップルが存外多い。
適度な喧噪の中、「玉子焼き、“塩味”でお願い!!」と叫ぶ声を聞き留め、「玉子焼き450円」をお願いする。
新参者ゆえ“塩味”とは言えず、いただく「定番の玉子焼き」は、絶妙な甘さでホックホク。合わせるお酒は、切れ味鋭い「醸し人久平次 純米大吟醸1,000円」。
サンマの焼けた“いい~匂い”がお隣から。お品札には「サンマ刺900円」しかないが、今度こそと、思い切って「“サンマ焼き”お願いできますか」と伝えてみる。ご主人の「あいよ!!」の相づちに胸をなで下ろす。
“ぷつっぷつっ”と脂をはじき、湯気を上げながら登場する「サンマ焼き」。
これには、間違いなく「黒龍 純米吟醸850円」。落ち着いた味わいが、溢れる秋の味覚を包み込む。
お品札を眺め、思案していると、「奇跡ですよ」と耳打ちしてくれたお隣さんから「これ食べて見て」と「ポテトサラダ」のお裾分けをいただく。そしてお猪口を渡され、「まあ、一杯」と注いでくれる。
なんとも“ほっと”する飲み口に、「いけますね!」というと、「この“初孫”が、親爺の晩酌だったんです・・・」そう言って「グイッ」と飲み干す彼。
あ~、奇跡の滑り込みが、こんな“素敵な出会い”まで導いてくれた!!