EC事業のバックヤード業務をアウトソーシングするクラウドサービス

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100331-00000001-zdn_tt-sci

http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1003/26/news05.html

3月31日1時1分配信 TechTargetジャパンの記事。

ザックリ書きますと、EC事業のバックヤード業務をアウトソーシングするクラウドサービスを「物流アウトソーシングのプラウド」と「セキュア通信プラットフォームベンダーのエリアビイジャパン」が「クラウドサービス「ODEC(On Demand EC Cloud、オデック)」で業務提携」しましたよって内容。

「EC事業(Electronic commerce事業)」って何?って方は、以下参照。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E5%95%86%E5%8F%96%E5%BC%95

「セキュア」って何?って方は、以下参照。

http://e-words.jp/w/E382BBE382ADE383A5E382A2.html

さて、記事の内容では、物流サービスのEC事業のバックヤードを中堅企業向けにクラウドサービスとして、アウトソーシングする仕組みを作りましょうとの話なんですが、その中核が以下の部分になります。

「ODECは、プラウドで実績のあるフルフィルメント(※)と、エリアビイのセキュアなIT基盤が融合した、小売事業者が運営するECサイトのバックヤード業務を支援するサービス。EC事業の運営に求められる、ECサイト構築、決済機能、物流機能、販促機能、システム基盤をサービスコンポーネントとして提供する。オンデマンド型の料金体系で物流業務の最適化を図りながらオペレーションコストを削減する。」

※商品の注文から発送までの管理運営業務のこと。

非常に高機能なバックヤード業務を支援するシステムと言えます。
通常、日に1,000件以上の注文が入ると人間の手作業では、その取引量はこなせなくなると言われている物販業界ですが、その膨大な業務を円滑にこなす為に上記の「ODEC」がクラウドサービスとして登場するという事になります。

中小零細物流業者では、なかなか資金を投じて、バックヤードを担う最新のIT資産を所有するのは、厳しいのが実体でしょう。
なので、どうしても型落ちしたものを使用したり、部分的に人手でやるなどして日常業務をこなしている中小企業ばかりではなく、中堅企業も多い。

しかし、ここで、EC事業のバックヤード業務をまるまるアウトソーシングし、且つ、クラウドサービスとして所有ではなく、『利用』する形でシステムを構築出きるのでしたら日本全国企業の98%近い中小企業のうちでEC事業に関して、IT化がより一層進むのではないでしょうか。

サービスにしても以下の要に小売店の導入の問題点を洗い出した上でのサービスを考えており、非常に機能面だけではなく、どのように顧客の求める結果を出そうとしているか、見ることが出きる。

「特に、拡大成長過程にある小売事業者では、取扱商品量の増加や複数の販売サイトでの受注に対応するため、物流業務や業務オペレーション、システム構築を継ぎはぎで対応しているケースが多く、バックヤードの仕組みの複雑化が業務負担やコスト負担の増加を引き起こしているという。同サービスでは、こうした課題を抱える成長拡大期の小売業者に対し、倉庫管理や複雑な物流業務、システム構成の見直しを図り、ベースコスト削減を支援する。」

物流の世界のバックヤード業務では、一部IT化は進んでいたが、オンプレミスでの導入は、非常に高価であり費用対効果が見込めないや使用に定着しないなど無駄になる投資もある。
その場合、一度と投資してしまうとIT資産としては残り、コスト化するだけである。
その点、クラウドサービスの観点から見る『利用』と考えるとその運用としての費用対効果はさておき(※非常に重要だけど)、財務運用的には魅力的に移る。

なぜなら、使った分だけしか費用化しないからです。
月額契約だろうと年額契約だろうそこまでの費用にしかならないからです。
IT資産としては、残存しえない。
そう考えると、今回の(物流バックヤードとしての)サービスは、その訴求効果は大きい。

これから、一般企業のシステム化への流れで、このようにクラウドサービスの選択項目は増えると思われます。
そう考えると、我々、開発者は、業務知識としてどのようなサービスが与えられるのか常にクラウドを絡めつつ、考える時期に入っているのではないでしょうか?