$yamasan007の勝手にクラウド・ニュース解説!-会見の模様
※記者会見に臨む米Microsoftのジャンフィリップ・クルトワ プレジデント(左)とマイクロソフト日本法人の樋口泰行社長

マイクロソフトが語るクラウドのユーザーメリット

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1003/29/news018.html


2010年03月29日 08時39分 更新 [松岡功,ITmedia] の記事。

<以下、私個人が勝手に解説している内容です。間違っているなら気軽にツッコミしてね。>

ザックリ書きますと、「クラウドは当社の最優先課題。100%クラウドにコミットする」の記事に対する会見内容を詳しくした記事です。

マイクロソフトは、クラウド事業展開を皮切りに、世界各国でその意識の浸透を図るためにプロモーションを行っている。

その狙いは…

「その背景には、クラウドサービスで先行する米Googleや米Salesforce.comに対する追撃態勢と差別化戦略を明確にする狙いがあるのは明らかだ」

の通り、先行するGoogleなどのクラウド事業に対してマイクロソフトの立場を明確に示しているのでしょう。

その会見で、「バルマーCEOが全面シフト宣言時に語ったとされるクラウドの5つの特徴について、クルトワ氏が改めて以下のように説明」しているのが特に今後のマイクロソフトのクラウド戦略として注目されます。


1つ目は、「クラウドはビジネス機会だけでなく、社会的な責任も生み出す」。
例えばクリエイターにとって、クラウドは新たなビジネスの機会をもたらすが、一方でプライバシーや機密を守る責任が生じることを踏まえておく必要があるという意味だ。

2つ目は、「クラウドは自ら学習するとともに、人々の学習、判断、行動をサポートする」。
つまり、クラウドがユーザーの好みなどを学習するようになるという。

3つ目は、「クラウドはプライベートと仕事上での人々の相互交流を充実させる」。
ソーシャルネットワークとしてのクラウドはまだ初期段階だが、仮想的な交流に十分な現実感が備わればイノベーションが起こるという。

4つ目は、「クラウドはより機能の高い端末を求めるようになる」。
今後、端末はタッチセンサーのような、より自然なユーザーインタフェースをサポートし、PCや携帯電話もクラウドとともに一層進化するという。

5つ目は、「クラウドがサーバの高度化を促し、サーバの高度化がクラウドの強化を促す」。
クラウドにはスケーラビリティ(拡張性)を実現する機能が不可欠。
また、クラウドの特徴を生かした新たなアプリケーションの開発が進み、既存のアプリケーションもクラウドへ移行できるようにする必要がある。
そうしたクラウドはサーバ技術の進化とともに実現されるという。


上記の5つは、非常に今後のクラウド戦略では、有用性が高く、マイクロソフトだけではない提言とも取れます。
以下を要点を抜粋すると…

1つ目は、「プライバシーや機密を守る責任」=「社会的責任」

2つ目は、「クラウドがユーザーの好みなどを学習」

3つ目は、「仮想的な交流に十分な現実感が備わればイノベーションが起こる」

4つ目は、「より自然なユーザーインタフェースをサポートし、PCや携帯電話もクラウドとともに一層進化」

5つ目は、「サーバの高度化がクラウドの強化を促す」

実に、ごもっともな内容です。
1つ目と2つ目は、クラウド・コンピューティングそのものの今後の特性であり、課題でもある事ですが、時間が経つにつれ、それは必ず、解決されさらなる進化がある事をさします。

3つ目は、クラウド・コンピューティングの起こすであろう様々なイノベーションが人のつながりにより引き起こされる事を予測しています。

4つ目は、今後のクラウド・コンピューティングに欠かせないデバイス(iPhoneなどのタッチパネルのもの)などの重要性が更に増す事を予見しています。

5つ目は、1~4が実現する為には、必然的にサーバの進化が要求されうするからムーアの法則に留まらず、進化速度はもっと速くなるだろうと予見。

「ムーアの法則」って何?って方は、以下参照。
 ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%82%A2%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87

確かに、どれも確実に起こりうる事例ですし、クラウド・コンピューティングを考える上で、無視し得ない条件であると思います。
このマイクロソフトの5つの特徴は、クラウド・コンピューティングへの提言とも取れるので、今後はその流れが強くなる事は間違いないのではないかと思います。

この5つの特徴から読み取れるのは、マイクロソフト社が並々ならぬ意識と決意をもってクラウド・コンピューティングに挑もうとしているという事とクラウド・コンピューティングのイノベーションが置きつつあるという匂いを漂わせています。

開発者である我々は、それを出きるだけ早く感じ取る必要があるのではないでしょうか?

最後に。樋口社長はクラウド時代におけるマイクロソフトの強みとして語っている事を記載しておきます。


「同一の技術、設計のソフトウェアとサービスにおける柔軟なデータの移行と連携」
「あらゆる端末からのクラウド利用」
「優れたクラウドプラットフォームの提供」
「世界規模でのデータセンターへの投資」
「セキュリティやプライバシーなどへの取り組み」


――の5つを挙げたそうです。