Dell、クラウドコンピューティングとサービス戦略を強化

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100326-00000004-inet-inet

3月26日12時1分配信 japan.internet.comの記事

<以下、私個人が勝手に解説している内容です。間違っているなら気軽にツッコミしてね。>

ザックリ書きますと、Dellが「クラウド コンピューティング関連の製品拡大を継続し、Intel の新しい『Xeon 5600』アーキテクチャをベースとする一連のターンキー型クラウドソリューションを発表」して、今後は、IBMとかに任していた、収益性の高いと見込まれるクラウドサービスにも様々な企業と提携して、連携を図っていきますよ的な内容。

ぶっちゃげ言うとDellもこれからクラウドサービスに本腰を入れるんでヨロシクネ!
ということです。

大手ハードウェアベンダーのDellも着々とその戦略性をクラウドに移行し始めていると見える感があります。

Dellの戦略に2の方針があるようです。以下に記事の抜粋を記載。

「1つは何もないところに新たなシステムを配備する急進的な道で、もう1つは既存システムを利用する漸進的な道だ。」

それぞれは、どういうことかと言うと記事に以下のようにあります。
一つ目の新たな配備向けについては…

「『Dell Cloud Solution for Web Applications』がある。これはクラウドベンダー Joyent と共同開発したターンキー型の専用「サービスとしてのプラットフォーム」(PaaS) で、あらかじめ検証と組み立てを済ませた完全なサポート付きのハードウェア/ソフトウェア/サービスを、すべて Dell が販売およびサポートする形で提供するものだ。」

要は、ここでは、ターンキー型の専用PaaSで、検証を済ませた直ぐに使える物を提供しまっせというサービス。

「ターンキー」については、以下参照。
 ↓
http://www.exbuzzwords.com/static/keyword_2122.html

二つ目の既存システムを利用する場合については…

「『Cloud Partner Program』がある。Dell によれば、これは Dell のプラットフォーム上で最適化および動作検証を行なった、購入や配備が容易なクラウド ソリューションやブループリント(青写真図)が特長だという。」

これは、既に既存のシステムに沿うような形での最適化を含めたものをソリューションとブループリント(青写真図)を提示して、購入と配備を容易にするようなサービスを提供する事らしいです。

Dellのクラウド戦略は、このようにサービスを分けて考え、様々なクラウド上で強みを持つ企業と提携を結ぶことで、今後のクラウド・コンピューティング狂想曲を乗り切ろうと考えているようです。

実際、今後の同社のようなベンダーは、確実に高機能なクライアントPCよりは、DCに配備されるクラウド・コンピューティングに適応したサーバ製品群を順次生み出していかないと収益を維持することは厳しいでしょうまた、それだけでは規模の縮小は否めない。
そこの悪循環を断ち切るためには、いかにしてハードウェアベンダーだけに留まらず、それらをユーザーに提供しうるサービスを生み出し、有益なサービス提供できるようになるかがカギとなってくると感じているのでしょう。

サービス=機能でないとするとその仕組みを今後、どう模索していくのか興味が尽きないですが、やはりこの大手ですらクラウド・コンピューティングの衝撃は、ハンパではないことを実はこの記事からもうかがい知ることが出来る訳です。
何故なら、その提携先が以下記事の抜粋のようにクラウド・コンピューティング関連企業の名が連なっているからです。

「Dell はすでに、仮想化サービスを提供するために VMware や Microsoft と提携しているが、今後は、Web 分析の Aster Data、オープンソースの「サービスとしてのインフラストラクチャ」(IaaS) によるプライベート クラウドを手がける Canonical、セルフサービス型データ ウェアハウスの Greenplum との提携が加わる。」

今後、このようなクラウド・コンピューティング関連企業同士の提携は、続くのではなかろうかと思えるのだが、振り返ってみて日本企業はどうでしょう。。
あまり、その動きを聞きません。
一部、その大きな渦に飛び込み、素早く対応しようとしている企業もありますが、日本IT業界全体ではまだまだ様子見のような雰囲気を感じでもあります。

しかし、確実にそのバックグランドでは、大きな変動は、起きているのです。
その為にもこのような、記事にも少しでも目を通しておき、全体を俯瞰しながらIT業界のクラウド・コンピューティングの流れを把握しておかないと、必ず、日本人開発者としては、取り残されることとなるのではないかと思います。