$yamasan007の勝手にクラウド・ニュース解説!-ベライゾン

“稼働率100%”をうたう ベライゾンのクラウドサービス

http://it.impressbm.co.jp/e/2010/03/19/2026

2010年3月19日(金) 16:56 IT Leaders編集部 折川 忠弘氏の記事

<以下、私個人が勝手に解説している内容です。間違っているなら気軽にツッコミしてね。>

ザックリと書きますと、企業の業務に合わせて「ベライゾン」という会社が、稼動率100%のクラウドサービスを提供しますよという、そのままの内容。

ベライゾンって会社については、以下参照。

http://www.verizonbusiness.com/jp/#/cloud_computing

この会社は、2009年8月からクラウドサービス「Computer as a Service(CaaS)」を提供しているそうで、この「CaaS」が何者かは、置いといて、主業務は以下のもののようです。

法人・ホールセール向けの国際的な音声、インターネット、およびデータネットワークの設計、構築、設置、運用、保守ならびにコンサルティング

国内通信事業者とのキャリアリレーション、キャリアコレスポンデンス、パートナーソリューション業務

コンシューマー向けの国際音声サービス・プロダクトの制作・販売


もともとは米国企業が日本へ進出して、上記事業を展開している様です。
紆余曲折はある企業のようですが、題名にあるような稼動率100%をうたう程の強気姿勢を見せる様に、実績としてもそれなりにあるようです。
実績などは、上記のアドレスの会社概要などからも辿れるので、企業自体に興味があるようでしたら一度、調べてみるのもいいかもしれません。

さて、「CaaS」とは何ぞやということですが……正直、この定義を聞くのは、私も始めてで調べてみましたが、どうもベライゾンの造語ではないかと。
まぁ、それはそれとして「CaaS/Computing as a Service」が何者なのかといいいますと、当社のHPの解説なり、当サービスを読んでいくとPaaSとIaaS/HaaSの間の物ではないかと推測される仕組みを指して言ってるようです。

「ベライゾン」のCaaS(Computing as a Service)についての詳しい内容は以下参照。

http://www.verizonbusiness.com/jp/products/itsolutions/caas/

この「CaaS」なるものの売りとしては、顧客毎に以下の記事抜粋のように各種様々な設定が出来る点ということらしいです。

『CaaSでは、顧客がWebブラウザ経由でシステム構成を決められる。
プロセサやメモリー、OSなどを選べるほか、利用するケースに応じてネットワーク構成も選択できる。

「人事システムなどの社内業務用には専用回線の『トラステッドネットワーク』、Webシステムなら外部からのアクセス可能な『DMZ』といった具合に顧客ごとに設定できる」

ネットワークまで含めてリソースを選べる点が売りの1つだ。

設定したシステム構成を「仮想ファーム」と呼び、これらはファイアウォールやロードバランスといった機能を標準で備える。』



「トラステッドネットワーク」とは何?と言う方は、以下参照。

http://docs.sun.com/app/docs/doc/819-7611/txnet-2?a=view

「DMZ」とは何?と言う方は、以下参照。
 ↓
http://itpro.nikkeibp.co.jp/word/page/10009624/

要は、上記の設定を「仮想ファーム」というらしく、これ毎にファイヤウォールやロードバランスといった機能をつけるらしいのですが、ここら辺もやや造語っぽいので、以下を参照されたい。

「仮想ファーム」とは?

http://www.verizonbusiness.com/jp/products/itsolutions/caas/#farms

一部を抜粋すると…

「仮想ファームごとに一意のネットワーク構成で 1 つ以上の仮想ファームを動的に用意し、業務によって異なるニーズを満たすことができます。」

との事らしいです。

要は、「CaaS」とは、仮想化を想定したもので、「PaaS」とはちょっとニュアンスが違って、システム構築自体を行えるそれも顧客毎に設定可能の様なものと見ていいかも知れません。
この設定のバックグランドにある仕組みは、高度な自動化があるのではないかと想定されますが、それを人手で運用しているとなると稼動率100%の自信は到底出せないでしょう。

この仮想化ファームの概念と言いますか仕組みと前提として、記事にある発言が裏付けられていると考えられます。

「包括的なSLAを提供できる点が強みだ」

SLA/Service Level Agreement( サービスレベルに関する合意 )」って何?って方は、以下参照。
 ↓
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/sla.html

ここでの包括的というのは、様々な「SLA」を準備できる事を指していて、また、設定変更などに伴う仮想化ファームに対応する為に「SLA」を追加的にすることも出来ますよと述べている点も注目できます。

「ベライゾン」は、そう言う意味では常に顧客の状況に応じて「SLA」を提示できると自信を持っていると見ることが出来ます。

なぜ、このような高度な「SLA」を提示できるのかというと「ベライゾン」がグローバルな実績経験を持っており、更に、200以上のデータセンターの運営と100台以上のサーバーを所有している事からこそ実現できると言う事なのでしょう。

実際、この運営の実績は、大きなノウハウを持っていることを示しており、高度な「SLA」を導入企業に提示出来る根拠を持っていると見ることは出来る訳です。

稼動率100%の公言とも思える自信の裏には、このような運用実績があると言うことを考えるならば、あながちまるっきりなウソでは無いとも言えるし、「SLA」を締結するのであるから、ある意味、損害の保証も想定できる知恵と自信を確実に持っていると考えられます。

クラウドを考える場合、どうしてもセキュリティやデータの保管が気に掛かる企業は多いのが現状です。
しかし、このように「SLA」を確実に締結でき、信用がおける実績があるのかないのかを見極めるれる材料があれば、企業が導入に踏み切る決断要素には確実になると言えます。

また開発側からするとその程度は、逆に提示できないと、とてもではないが、今後のクラウド狂想曲の嵐の中を生き抜くことは難しい事を示しているのではないでしょうか?

果たして、日本のクラウドサービスを模索するベンダー企業などは、これらに対抗しうる実績を積み上げられるのか?
これからが正念場かもしれません。

そして、その嵐についていかなくてはいけないのが、IT開発者である我々の今の立場ではないでしょうか?


--[2010/03/25 追記]-------------------------

takehoraさんよりのコメントを頂きました。
貴重な情報と思いますので、承諾の上、掲載致します。

ベライゾンとは・・・

こんにちは。はじめまして。
ベライゾンとは、言ってみればアメリカのNTTみたいなものです。
携帯電話のベライゾンワイヤレス、固定電話網のベライゾンコミュニケーション、
そしてネットワークのベライゾンビジネスの三つの事業体から成り立っている、
総従業員数23万人の企業です。インターネットのトラフィックについては、
UUNETを買収していることもあって、
大体6割ぐらいがベライゾンのネットワークから配信されています。
日本では殆ど知られてない企業ですけどね・・・