$yamasan007の勝手にクラウド・ニュース解説!-Cosminexus
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日立製作所、Cosminexusをクラウドの基盤とすべく機能強化

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100312-00000001-zdn_ait-sci

3月12日17時38分配信 @ITの記事

<以下、私個人が勝手に解説している内容です。間違っているなら気軽にツッコミしてね。>

ザックリ書きますと、アプリケーションサーバ基盤「Cosminexus」の最新版8.5における新機能を紹介する講演で、クラウドに必要と思われる3つの機能を強化し、WEB上でのPaaS・SaaSを支援するものを日立製作所が作りましたぜってな内容。

ここでの記事でちょっとポイントとなるIT用語を整理したいと思います。

「Cosminexus」ってどんな製品って方は、以下参照。
 ↓
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/cosminexus/

「Cosminexus」で使われている「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」ですが、これが今回のポイントとも言える部分です。

「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」って何?ってかたは、以下参照。
 ↓
http://e-words.jp/w/SOA.html

「SOA」は「Cosminexus」での機能のうちの一つということで、上記にありますように「大規模なシステムを「サービス」の集まりで構築する設計手法。」を使ったという事になります。
ここで重要な事は、サーバ基盤としてSOAを主体とした構造になっていることで、今度、WEBサービスの重要な役割を担うと目されていることです。
そこで良く出てくる言葉に、SOAP(ソープ/Simple Object Access Protocol)と呼ばれる考え方で、XMLで通信を行い言語に左右されないサービス構造を実現する仕組みがあります。
これは、今回の「Cosminexus」にどの様に実装されているか解りませんが、実際のところその仕組みを上手く組み込んでいると考えられます。

「SOAP」については、以下参照。
 ↓
http://e-words.jp/w/SOAP.html

細かい粒度で機能をある程度用意しておき、開発時点で必要とするバックエンドの機能(この場合、サービスとも言える)で集約し、簡単にして、まとめることが出来るという事になります。
ソフトウェア資産の組合わせと再利用と言う事になります。
そのインタフェースにSOAPが活用される傾向にサービス基盤構築にはあるようなので、今回の「Cosminexus」もそれを実現しているものと思われます。

もう一つのポイントが3つの機能のうちで「仮想化対応」に当たります。
これは、「8.5から追加されたGUIの「Cosminexus Virtula Server Manager」によって、物理サーバをまたいでいるシステムでも、業務単位でシステムの運用や構成の確認、ワンクリックでの一括起動・停止が可能となっている。」と記事にあるように、仮想化することでGUIを介して、バックエンド管理を用意にすることが出来るようです。

GUIって何?って方は、以下参照。

http://e-words.jp/w/GUI.html

その中でも「Full GCレス化」という言葉が出てきますが、これは何?って事ですが、要は、JAVAでWEBサービスなどを構築した場合のメモリ管理を滞りなく行う仕組みと考えると解りやすいでしょう。

Java VMでは、GC(ガベージ・コレクション)でインスタンス化されたメモリ上のものを自動で削除もしくは、メモリ上で移動することで効率よく管理してくれる仕組みがあります。
ただし、規模が大きくなるとその仕組みが上手くいかなくなり、「Full GC」、そして「Stop The World」なるものが発生します。
これを回避する事を「Full GC(ガベージ・コレクション)レス機能」ともいい、これを今回の「Cosminexus 」では強化したとあります。

これらの2つの機能は、特にクラウド構築では、問題に上がってくるインフラ的要素の部分でもありますが、バックエンド(裏方)の管理者にとっては、見過ごせないものであるといえます。

「Full GC(ガベージ・コレクション)レス機能」について、詳しい解説は以下にありますので、参考にしてください。

※「止まることの許されないWebシステムが抱える宿命への回答とは」@ITの記事。
http://www.atmarkit.co.jp/ad/hitachi/cosminexus0907/cosminexus0907.html

クラウドといいますと、表面上の仕組みを良く話題に聞きますが、実際そのクラウドサービスを載せているサービス基盤があり、インフラがあります。
その基盤のサービス形態がいかなるものなのか、今後は隠蔽化される傾向にあるのは、クラウド故にありうることですし、仕組み自体が複雑であり、解り難い構造である為、開発者は、早々そのクラウドサービス基盤そのものの核心部分に触れることは無くなるかもしれません。

ただ、上記のようなクラウド関連のニュースを読み解くことで、かなりの部分は理解しうるのではないかと思います。
もう年齢が云々は関係なく、最先端の知識は、開発者ならば常にアンテナは張っておくべきでしょう。