テラデータ、Amazon EC2を活用したパブリッククラウドDWH

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100305-00000002-zdn_ait-sci

3月5日20時43分配信 @ITの記事。

ザックリして書くと、日本テラデータが2009年度は売上げは微減したが、今後は改善しそうなので、新製品の大規模エンタープライズデータウェアハウス用途として「Teradata Active Enterprise Data Warehouse 5600」(Teradata 5600)を発売して、更に推進して分析クラウド「Teradata Enterprise Analytics Cloud」(EAC)を発表したって内容。

<以下、勝手に解説(間違っていていたら突っ込んでください)>

さて、ここで重要なIT用語が出てくるので、ちょっと整理します。

データウェアとは、何ぞやって方は以下。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9

記事の中にあるのですが、データマートって何さ?って方は、以下参照。

http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/datamart.html

で、そもそもデータウェアがどうしているのって方は、BI(ビジネス・インテリジェンス)についてを以下で参照。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B9

BIって言葉が昨今、IT業界に出ていますが、それを実現しているの技術がOLAP(多次元データベース)(online analytical processing)です。
OLAP(多次元データベース)って何?って方は、以下参照。

http://ja.wikipedia.org/wiki/OLAP

※余談でOLAP(多次元データベース)ってのは、リレーショナル・データベースの多元化ともいえるものですが、SQLような問い合わせ言語が別にデフェクトスタンダートとしてあります。それが、MDX問い合わせ言語 (Multi Dimensional Expressions) と呼ばれるものです。

さて、これらの言語を押さえてもらった上で、今回の発表の重要な点がいくつかあります。
BIがいかに経営戦略などに大きな影響を与えるかは、いろんな場所で唱えられていて、要は、今までは、財務会計的に経営成績を残す程度の情報で良かった物が、データマイニングと言う科学的経営手法が生み出されることによって、より多くの過去のデータを保持している会社もしくは、経済規模の大きい会社が経営戦略的に優位に立てると言うことを指しています。

経済的規模が大きければ大きいほど、自前で大きなサーバを保持し、自前で分析システムを構築する事が出来ると言う事になるのですが、ゆえに費用が掛かると言う悪循環が生まれる訳です。

そこで、注目され始めたのがクラウド環境です。
自前でサーバを持たず、月額もしくは年額でサービス形態で、その様なデータマイニングの手法が手に入れられたらどうなるか?
確かに、原価計算の手法にも役に立つでしょうし、戦略的投資経営判断にも財務的データの抽出にも膨大な蓄積データからOLAPを使い使うことが中小企業も出来たら。。。
それが常に最新のシステムだとしたら。

その市場は、魅力的なものであるはずです。
そもそも自前でのサーバ管理費用など積み上げると馬鹿になりませんから大規模なデータウェアハウスなどは、なかなか小規模な経営では手が出ません。

が、それがクラウドなら可能になるとしたら。

ベンダーが乗り出さない理由は、そこにはない訳です。
開発会社の末席にいる者は、この波は、確実に直ぐそばにまでやってきているといえます。

今回の日本テラデータの分析クラウド「Teradata Enterprise Analytics Cloud」(EAC)の発表は、その様なベンダー企業の今後の展開を確実に示唆しているニュースとも言えますね。

日本テラデータのリンク先

http://www.teradata-j.com/