　府中刑務所の独居に居た時は暇にあかせて官本を読んでました　その中にダンテの「神曲」がありました　天国や地獄の様相がそこに描かれてました　その内容の是非はともかく　そのように描く気持ちはけっこう分かります

　地獄とはこういうもので天国はこれこれのような世界とダンテさんが考えた世界が描かれてました　その想像力や表現力はおいといてそのように考える気持ちはとてもよく分かります　おそらくこの点ではあなたも同じだろうと思うのです　天国や地獄があるかないかはともかくも　それに対するイメージは誰しもそれなりに共通しているものです

　なんでこんなことを言いだしたかっていうと　私は9月の終わりから一ヵ月バシストに居たんですけどね　思い出しちゃったんです　

＜天国ってつまらない＞

　天国編は面白くない　つまらない　神曲に描かれた天国の様子を読んだ人は皆そう感じるようでした　私も同感です　だって特に変わったことの何もないありふれた日常しかそこにはないのですから　そんなのを見てたって面白くもなんともないでしょ　でも　そうなんですよ　

　地獄にあるような阿鼻叫喚が見られない　妬みや嫉妬も見えない　そんなの見てたって面白くない　ゾクゾクしない　天国はありふれた日常なんです　バシストでそれを思い出していたんですよね　

　そして今　府中の独居を思い出してなるほどなあ　って思い始めてます　私　府中刑務所の独居に丸3年いたんです　刑務所に詳しい人なら分かると思うけどそこは日本で最も性質の悪い人達が集まるところ　正確に言うと現代の日本社会から見て性質の悪い扱いにくい人達かな

　面白かったですよ　ここに来るような人達って私もそうでしたが開き直ってるんですよね

<　刑務官がなんぼのもんじゃ　懲罰上等！>

　みたいな心持が根底にあるんですよ　だからストレートにそれぞれの自身が現れている　罵詈雑言が飛び交ってました　うなされてる人もいましたね　阿鼻叫喚　　ってところですか　面白いですよ　見ている分には

　さて　それではバシストでパリワラたちの日常を写真に撮ってるので貼っておくことにします　何の特徴も無いありふれた光景です　

天国も地獄も、、、、