そのうち息子とも行ってみたいと考えている谷川岳の西黒尾根ルート。
今回は、西黒尾根を登って、トマの耳、オキの耳と2つの頂上を踏んでから、下山は天神尾根を使ってロープウェイ駅をゴールとし、ロープウェイで楽して降りるというプラン。
天気にも恵まれとても気持ちの良い山行となった。5時半に登り始めて10時過ぎにはゴールであるロープウェイ駅に到着。さしたるトラブルもなく無事に下山。
岩場の危ないところ以外は割とサクサクと歩いたので、意外とあっという間に終わった感じ。早出早着の基本どおりだ。
今回のソロ登山は、将来息子と行く時の下見を兼ねているわけだが、結論から言うと、息子を連れて行くのはまだ少し先になりそうだなというのが率直な感想。
鎖場を含む岩場の急登が続くのだが、一枚岩っぽくなっている蛇紋岩という岩がかなり厄介だなと感じた。
本日のような晴れの日でも気を付けないとツルツルと滑りやすい。雨の日には絶対に登りたくないルートと言えよう。
その蛇紋岩の岩場が続き、かなり急角度の鎖場などもあって、なかなか手強いルートだ。
おそらく僕が、蛇紋岩の歩き方が下手くそで、かつ、急角度の長い鎖場も経験不足だからかもしれないが、先日登ったザイテングラートや、穂高岳山荘から奥穂高岳山頂への登りの方が、よっぽど楽に登れたという印象。
奥穂の時も今回の谷川岳も天気としては快晴であった。同じ快晴という天候条件で比較した場合、ザイテングラートは下りでもそんなに危険は感じなかったのに対して、今回の西黒尾根について言えば、下りでは使いたくないルートだと思った。
とは言え、何か危ない場面があったかと言えば、そういうわけではなく、卒なく登ることはできたのかなと思う。
あとは、三大急登と言われるだけのことはあって、スタートの樹林帯からとにかく急坂が続いて、なかなか休ませてくれないタフなルートというのも大きな特徴だろう。
もちろん、そこは実力に応じてゆっくり歩けばいいのかもしれないが、これだけの急登となると、途中からの岩場を安全に歩くためにも、ある程度の体力も重要になってくるだろう。
西黒尾根を登り切ったら、あとはあっという間に山頂だ。来たからにはしっかりとピークハントはしておきたい。
面倒くさがらずに、きちんとトマの耳、オキの耳、2つの頂上を踏んでおく。
個人的に谷川岳から見える景色で好きなのは、肩の小屋から伸びる稜線の景色だ。
調べてみたら、万太郎山という山に伸びる稜線らしく、アクセスはあまり良くなさそうだが、そのうち歩いてみたいなと思う。
かなり順調だった今回の山行だが、ひとつ誤算だったのが下山時の渋滞だ。
肩の小屋で少し休憩してから、ロープウェイ駅に向けて下山を開始したのが9時ちょっと前。
そうすると、ちょうど昨年の僕たち親子と同じようにロープウェイを使って天神尾根ルートで登ってくる人たちとぶつかってしまうのだ。
しかも、翌日の日曜日は天気が崩れることが確定している快晴の土曜日で、少し早いけどまあまあ紅葉も綺麗な時期。
そりゃあ老若男女、山をやっている人なら谷川岳に来ちゃうよね、という日だったこともあり、ロープウェイ駅から登ってくる人たちで、たびたび大渋滞が発生。
紅葉ということもあり、特にお年寄りが多く、どうしても岩場のところで列ができてしまう。
こんな時間にロープウェイ駅に向かって下山しているヤツなんて完全にマイノリティ。下山時に僕が抜かした人が2人、僕を抜かしていった人が1人だったので、いかに劣勢であったかがよくわかるだろう。
そんなこともあり、本音としてはもっとサクッと下山したかったのだが、なかなかそういうわけにもいかず、所々で渋滞待ちの休憩をしながらの下山となってしまった。ここまでの渋滞に巻き込まれたのは初めて。
反対にこの時間にロープウェイで下に降りる人はほぼいないのでロープウェイはガラガラ状態であった。
少し驚いたのは、僕がロープウェイに乗った10時過ぎにロープウェイで上がってきて登山を開始する人がいたこと。
ロープウェイ駅からのピストンで標準コースタイムが約5時間、休憩を1時間とすると、普通にいけば6時間という感じなので、たしかに16時過ぎには戻ってこられる。
まあ、大人の足だったら暗くなる前に降りてこられるとは思うけど、何かトラブルあったら、17時のロープウェイ最終便に間に合わないリスクもある。仮にそうなった場合、17時過ぎに日が落ちた後、滑りやすいと言われる田尻尾根を歩いて下山しなければならない。
余計なお世話かもしれないけど、10時スタートなんて、仮にソロ登山だとしても、自分だったら絶対に考えられない。
紅葉の時期ということもあるけど、色んな人が来ているということだろう。谷川岳の人気を改めて実感した次第である。
渋滞に巻き込まれたりはしたけど、西黒尾根の急登を経験できたのはよかったし、何といっても谷川岳ならではの絶景を存分に堪能することができた素晴らしい1日であった。
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