夜中の2時半に自宅を出発して、沢渡駐車場へ。息子は相変わらずぐっすり。
ノンストップで車を走らせ、朝6時に沢渡駐車場に到着。息子を起こして駐車場でゆっくりと朝ご飯を食べる。
その後、沢渡からはタクシーで新穂高ロープウェイしらかば平駅へと向かう。
上高地に下山する予定なので、帰りのことを考えて車は沢渡に置いていく作戦だ。
8:15のロープウェイに乗って西穂高口へ。2月に行った展望台に立ち寄るが、ガスが濃くて眺望はイマイチ。
準備を済ませて登山スタート。まずは西穂山荘を目指して樹林帯を歩く。
登山道は非常によく整備されていて危険箇所もなく歩きやすい。
息子はいつも朝のテンションは低めなので、のんびりと歩き始める。
のんびりということもあり、予定よりは遅れて西穂山荘に到着。まずはテント場の受付を済ませる。
テント泊の詳細については、また次回に譲ることとしたい。
テントの設営を済ませてゆったりと休憩を取ってから、独標を目指して西穂山荘を出発。
比較的よく整備された道が続くが、ガレ場が中心のため少し歩きにくい。
今回はガレ場を歩いている時にかなりキツめに息子を叱った。
ガレ場はガレ場でも登山道として整備されているところを歩くようにという話をしていたのだが、度々、息子が登山道から外れたところを歩いていたためだ。
自分が危ないだけでなく、他人も危険に巻き込むかもしれない、という話を少し強めに話したので、息子はベソをかいてしまったが、独標が近づくにつれて岩場が増えてきて、テンションを取り戻していく。
最近、独標付近で落石があって怪我をした人が出てるようで、西穂山荘の支配人によれば、バツになっているところをショートカットで歩く人が結構いて、それによって落石の危険が高まっているとのことだ。
そんな情報もあったので、独標直下の岩場を安全に歩かせたいという思いもあり、厳しめに叱ったわけだが、少し強く言い過ぎたかなとやや反省。
独標が近くなってきたところで、20Lのアタックザックに無理やり詰め込んできたヘルメットを取り出し二人で装着。
残念ながら本日はかなりガスが濃くて眺望という意味では悲しい結果となったが、ガスも晴れたり濃くなったりを繰り返していたので、たまに独標やピラミッドピーク、西穂高岳のピークなどが見えてきて、息子もテンションが上がってくる。
景色を見た息子が「独標から西穂の頂上って近くない?あんな近いなら、行くの簡単そうだし、頂上まで行きたいよ。」と言ってきたので、「その理屈が正しいなら、奥穂高岳に登ったら、ジャンダルムもすぐ近くで簡単だから行っちゃおうか、って話になるけど、それは違うだろ?それと同じことだよ。」と話すと、妙に納得してくれた。
そんな話や最近ハマっているスーパーマリオの話をしながら歩いていると、あっという間に独標直下へと到着。
たしかにこれまで経験した岩場よりは、少しだけ難易度高めかもしれないが、まあ息子なら大丈夫かなという感じなので、息子には三点支持を忘れるなよと話して、僕の前を歩かせることに。
独標直下あたりから弱い雨が降り始める。レインウェアを着るほどではないが、岩が滑りやすくなるため、息子にはその旨を注意する。
結果としては、自分なりにマルを探して、どこに足を置けばいいか考えながら、思った以上にスイスイと登っていってくれたのでホッと一安心。雨も登頂後、すぐに止んでくれた。
また、こういうところでは、すれ違いに細心の注意を払う必要があるし、結構待たなければならないこともあるわけだが、そういったことも学ぶことができたと思う。
ちょうど、おっかなびっくり降りてくる5〜6人の年配女性パーティーがいたので、みなさんが降りるまで待ったわけだが、こういう経験がほんと大事だなと思う。
少し神経を使う岩場の登りはかなり短めで、あっという間に独標のピークへ。残念ながらガスで景色はイマイチだが、息子としてはかなり達成感を感じている様子。
ちょうどガスが晴れてきて西穂高岳方面が見えてきたので、息子には独標から西穂高岳方面への下りの様子を見せたりしながら、「大きくなって、岩登りが上手になったら来ような。」と話をすると、息子も元気に「うん!」とのこと。
仮に来るとしても、まだ何年も先の話になるんだろうけど、その時には、息子以上に僕がちゃんと対応できるようにしておかねばならない。
ランチがまだだったので、山頂で手頃な場所を探して、買っておいたパンを二人で食べる。
ランチを済ませてから下山開始。登り以上に下りは慎重に行くように話したが、僕の心配をよそに、何の問題もなくあっさりと下りもクリア。
これまでの経験が無駄になってないんだなと感心する。
ちなみに今回は、僕のアタックザックに、最低限のレインウェア、ファーストエイドキット、行動食、水分、ヘルメットなど2人分を詰め込み、息子は手ぶら独標まで歩かせた。
原則として自分の荷物は自分で持たせようと思っているが、今回は初めての独標ということで、岩場をできる限り安全に登ることを優先してこのようにした。
特に下りの時には、場所によっては、仮にザックを背負っていたら、少し邪魔になっただろうなと感じた場所もあったので、今回はこれで正解だったように思う。
そんな感じで西穂独標への登頂をトラブルなく果たすことができ、西穂山荘のテント場に戻ってテント泊。
テント泊の様子はまた次回に譲ることとしたい。
初めての北アルプス、西穂独標。息子の成長を感じることができた登山であった。
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