しまんとジャーナル Vol.38 ―SW工法とは― | しまんとジャーナル by 山沖興産

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しまんとジャーナルでは四万十市で見つけた素敵だと感じたヒト・モノ・コトを中心にアップしていきます。次はアナタのところへ取材させて頂くかもしれません。


しまんとジャーナル Vol.38

「夏は涼しく、冬は暖かい家」 ―スーパーウォール工法の家―

2015年12月に四万十市古津賀にて一棟のハイブリッド住宅が誕生した。それは大工さんの手仕事に現在のテクノロジーを組み合わせた高性能住宅。ネイビーを基調にしたガルバニウムに片流れの屋根が印象的な岡上邸。室内に一歩足を踏み入れると外観の印象とは打って変わり、自然素材を贅沢に使用する事で木の持つ温かみや安心感が来訪者を包み込んでくれます。設計施工を手掛けたのは黒潮町を中心に活躍している谷建築さん。筆者も感じたスーパーウォール工法の持つ快適さの理由を谷建築さんに教わります。


▼四万十市古津賀に建てられた岡上邸


 

―施主である岡上さんと谷建築さんとの出会いはいつからでしょうか。

「この店舗が家事で焼けた時に手伝いに来てくれてからの知り合いながよ。岡上さんがいとこの同級生やって手伝いに来てくれてからやね。あれから13年くらいになるかな。」



▼写真奥が代表である谷 栄一(たに えいいち)さんと手前が谷 憲人(たに のりひと)さん。



―住宅を撮影したのは昨年12月の真冬でしたが、室内は非常に暖かったと記憶してます。何か特別な工法を用いたのでしょうか。

「今回初めてリクシルが推奨している”スーパーウォール工法” を初めて導入させて貰いました。合わせて長期優良住宅 の認定も取得しました。」


―スーパーウォール工法にはどういったメリットがあるのでしょうか。

「夏は涼しく、冬は暖かく。今までにない事やけん想像がつかんと思うけどね、岡上さんとは建築してからもお客さんがおったら中を見せて貰える話になっちょうがよ。このブログを読んで、夏でもどれくらい涼しいのか実際に体感して欲しいね。」


▼最もこだわったという居間には一日中光が射し込む。
 

▼確かな手仕事からは凛とした佇まいが感じられる。
 

 
▼天井は竿縁天井、腕の見せどころでもある。
 

▼階段の手すりも既成品を使わずに職人が仕上げた。




―スーパーウォール工法が持つ高性能だけでなく、無垢材をふんだんに使った木造住宅ならではの繊細な美しさや、ほっとする安心感がこのお宅には感じられますね。

「今までに自分らぁが培ってきた大工の仕事を活かしながら、高気密・高断熱のスーパーウォール工法 を導入した事が良かったと思うね。外壁との間の断熱も違うけんね、ウチの設計の女の子が吹き付けの断熱材やったら体に反応起こしてダメやったがよ。それでスーパーウォールの断熱入れて、何にも反応を起こさらったけん、こりゃあえい思うて。」



―その他にもこだわった点を教えて下さい。

「1階の壁面はクロスを使わんと、タナクリーム という漆喰を作っている高知県のメーカーの商品を使って自然素材で仕上げたがちや。ほんまは1階の洗面室を写真撮らんといかんで(笑) リクシルの商品のモイス を使うちょったけん。風呂から出たら湯気がパーッと出るじゃない? あれを全部吸うてくれる。わざとファブリーズみたいなのを吹き付けても、すぐに乾くくらい調湿効果に優れちょうで。」


▼柔らかい印象の室内全体にワインレッドを用いる事で全体が引き締まっている。
 

▼2階の通路部分の様子。


▼2階はクロスと既製品のドアを採用した。
 


―高知県は南海トラフ地震が来ると言われています、地震対策についてはどうでしょうか。

「最近はそれこそ耐震補強の仕事が忙しくて、新築の仕事に入れんばあ忙しいがよ。岡上さんの家は耐震等級は最高の3やけん。スーパーウォール工法は筋交い補強を使わずに、壁・床・天井が一体化した箱形の構造ながよ。新潟の中越地震でも一棟も倒壊してないけんね。

4年後に政府が打ち出している新築住宅の省エネ政策義務化を見据えてスーパーウォール工法の良さをお客さんに伝えながら、これからも取り組んでいきたいね。」





スーパーウォール工法を体感したい方は下記へ
谷建築
黒潮町入野2198
TEL0880-43-4319