最近、しばしば黄砂が中国からやってきて、
天気予報などで注意報が出されています。
黄砂は中国大陸内陸部のタクラマカン砂漠、
ゴビ砂漠や黄土高原など、乾燥・半乾燥地域で、
土壌・鉱物粒子が風で巻き上げられ、
それが偏西風に乗って日本に飛来し、
大気中に浮遊あるいは降下する現象です。
黄砂はいかにも自然現象という感じがしないでもないですが、
養老孟司氏は、黄砂の原因の一つは、人災である、
そのように推測しています。
なぜかというと、中国では昔、とてつもない城壁、
すなわち万里の長城を造ったから。
なぜ万里の長城が砂漠化の原因となるのか?
実は万里の長城は石垣ではなく、
大半は高温で焼いたレンガで作られているからです。
あれほどの長い距離の長城に使われるレンガの量は、
とても想像できません。
その、想像もできないほどの量のレンガを焼くための燃料、
すなわち、莫大な量の木材をどうやって調達したのか?
当然、黄河上流の大森林地帯から木材を伐採したわけです。
その結果、大規模な森林がなくなって、そこが砂漠化した。
これが、養老孟司氏が言う「黄砂は人災」の確たる証拠です。
明日から連休のため、ブログは来週7日から再開します。