こちらが20通り目の証明になります。
20通り目の証明は、ガウス第1の証明、1799年
のガウスの博士論文での証明です。
高校生でもエッセンスがわかるような素晴らしい
動画がありましたので、詳細は是非こちらの先生
の動画をご覧ください。
私の画像は、証明のスケッチです。
ガウスが複素平面を発表したのは1831年です。
まだ複素数という概念が認められていない中で
の発表でした。
勿論ガウスは複素数を習熟していましたが、
ステイトメントも実係数のn次多項式が1次式と2
次式の積に分解できるというもので、極力複素
数を感じさせないような証明に仕立てています。
複素数が十分に市民権を得た50年後、晩年の
ガウスは第4の証明を出していますが、それは
自由に複素数を使った第1の証明だそうです。
画像のSTEP4のところでジョルダン曲線定理※
を既知として使っているのでこの証明は完全で
ないという批判もあります。
※平面上にある自分自身と交わらない閉じた曲
線は、平面を内側外側の二つの領域に分ける。
「ガウスらしいなあ。」というのが私の感想です。
顕微鏡でないと見えないような複雑な図形を考え
ない限り、2次元でジョルダン曲線定理が成り立
つのは火をみるように明らかだと思います。
抽象化は好まず、常に実態あるものを数学の構
築対象としたのがガウスです。
ガウスにとって、ジョルダン曲線定理は証明を有
する数学的対象でなかったということです。