タイトルに吾妻線と書いてありますが、「JRに思うこと」が正しいかもしれません。

今回はマニアックな話になりますが、よろしければお付き合いください。

 

先月東北新幹線大宮付近で架線事故が発生し、終日運転見合わせになったことはご存知でしょう。

北陸新幹線にも影響が出ましたので、嬬恋村や軽井沢町にお住まいの方も影響が出たはずです。

事故の原因は架線を引っ張る部品が壊れたためです。

その部品がこれです。

 

 

重りで架線をピンと張っているのですが、赤丸の部分の鉄の棒が破断してしまい、重りが落下し架線は引っ張られる力が無くなり、たるんでしまったのです。

そこを新幹線が通過したため、あのような事故になってしまいました。

じつはこの事故、以前にも起きていたのです。

10年以上前ですが、山手線の有楽町付近でも発生し、それ以来点検が強化され、↑この部品は順次交換されています。

そして新しい部品が↓これです。

 

 

重りではなくスプリングで引っ張るものです。

スプリングがカバーで囲われているため、酸性雨などによる腐食も少ないようです。

今回なぜ新幹線でこの部品に交換されず、38年も使い続けた部品で事故を起こしたのかは不明ですが、一昨年、吾妻線で興味深いものを見つけました。

 

 

これはスーパー・サンエイ前の吾妻線です。

赤丸の中を見てください。

スプリングで引っ張る新しい部品が設置されています。

 

なぜ1日に5本しか走らない路線の部品を新品に交換し、わずか20分で5本の列車が通る区間の部品を交換しなかったのか、理解に苦しみます。

 

おそらく一昨年の災害復旧の際に交換したのだと思いますが、災害の場合は国から補助金が出ます。

補助金が出るから、この機会に新しい部品と交換しちまえという「大人の事情」なのかもしれません。

だとしたら、「税金を投入して新しい部品を付けたのだから廃止なんて言うなよ!」と、声をあげたくなります。

 

サンエイへ買い物の際にはご覧になってみてください。