国蝶オオムラサキを見たよ。

東京、荒川自然公園のハウスで。

初夏から土日のみ、一般公開してる。

ママ友に聞いて出かけたら、

まだ生きてた!


スイカやバナナにとまって、

自家製ストローでちゅうちゅう飲んで

た。とまっているとクリーム色で、

羽の内側のきれいな色が見えない。

山猫みいは、見たい見たい。

「羽のもようが見た~い!」と

小声で騒ぐ。係りの方が、そっと

追い立ててくれて、ひらひら舞い

上がっていった、メスの蝶。


オスが見たいなら六月で、もっと

鮮やかな青紫色の羽をしている。


普通の蝶は、春と秋に蝶になる

3ヶ月サイクルなんだけど、

オオムラサキは幼虫のまま、

越冬するらしい。


係りの人は、愛情たっぷりに

説明してくれる。「顔を正面から見ると、

おもしろいよー。」ほんとだ。

黒い離れたつぶらな瞳と角が、まぬけ

な悪魔か、バラのつぼみの精みたい。


卵から成虫までを一度に見られて、

興味が沸くよ。

葉っぱに20個あまり、かたまって

産みつけられたぷちぷち卵から孵った

きみどりの幼虫は、角がない。

2ミリ幅で一センチぐらい。

えのきの葉っぱをもりもり食べて、

脱皮をくりかえす。


一度脱皮してから角が生え、

背中に天使の羽のようなでっぱりが

だんだん増えて四つ背負うと、

大人の指の大きさ太さで、

身の詰まったきみどり色のりっぱな

青虫になる。もし、自分の指が

青虫だったらと、リアルな想像を

するくらい指っぽい。


観察に来ていたおじさんが、

あまりのぶにょんとしたきみどり色に、

思わず身震いして虫めがねを、ふりまわす。

歯のない口で、

「きゃっ!おれ苦手なんだよ」というのが、

笑えた。


蝶と言えば、この4月に沖縄の西表島で、

わたしのしりあい昆虫博士(山猫みいが、

勝手に命名)が、めずらしい蛹を見せて

くれたっけ。

水銀のように、あやしく光るメタリックな蛹。

「もうすぐ産まれるかな?

まだかな、まだかな」と、

大事に大事に、この二ヶ月餌をやり、

ながめて観察していたみたい。

そういう暮らす旅って良いねぇ~。

一ヶ月では足りない旅ってなんだろう

と思っていたけど、なるほど納得。

スローライフ万歳!再開に感謝!


昆虫博士は、卵を産みつけてる蝶を見つけ、

追いかけ、葉っぱごと採集して、

毎日観察していたそう。

やっと蛹になったよと、宝物を見せてくれながら

「金色はみたことあるけど、

銀色の蛹がみたかったんだよ。」と

満足げだったなあ。

滞在中に、無事に産まれて

飛び立ったのだろうか?


蛹をながめる至福の時間を、

共有させてもらえて、しあわせ~も、つかの間。

翌日!二歳児の歌猫ららが、私の神様、

昆虫博士をなんと独占。

宿の食堂カウンターに二人で腰掛けてて、

何か楽しそうに話している。

近寄っていくと、「あっち行ってて」と手でエイエイ

されてしまった。ふたりの背中のほのぼのさに、

ジェラシーを感じてしまってたら。

連泊常連の女の子も、「2歳でここに来れるとは、

ジェラシー」だって。


ららになりたいと言ってやると、

おかあさんになりたい、まねっこららは、

ときどき名前を交換してくれる。戻りたくなると、

マスクを脱ぐまねをして、この子ららだよと言う。

ああ蝶つながりで、日常の幸せを反芻している。

丑年だからね。


ヨナグニサン、沖縄地元では「あやみはびる」という

世界最大のきれいな蛾の女の子をそっと触った

こともあるよ~。蝶?つながりの記憶。

詳しくは→山猫みい与那国紀行でHP検索してね。

蝶の一生を、一気に見せてくれる気前よさに、

気をよくして、沖縄に思いを馳せる、

この連休の山猫みいでした。またねっ。