昨日、2度目の古本出張買取をしてもらった。

蔵書が半分以上減って、

6畳間に収まる量になった。

引っ越し準備がかなり前進した。

気分がよろしい。

 

がしかし、本はまだ多い。

家具も衣服ももっと処分したい。

所持品は、4畳半1間で暮らせる分量で充分。

ますますその気持ちが強くなった。

 

初めて上京したときは、その広さのアパートに住んだ。

風呂はもちろんなく、トイレは共同。

小さなキッチンだけが付いていた。

最後にその世界に帰っていく。

よくできた話ではないか。

 

ディオゲネスは偉大すぎて真似できない。

鴨長明の晩年はひとつの理想だ。

 

理想に近づいている。

大言壮語してみようか。

『方丈記』が書けるかも知れない!

 

 

〈「…したい」などといふ心はみな捨てる。その代りに、

「…すべきだ」といふことを自分の基本原理にする。

さうだ、本當にさうすべきだ。〉

 

(三島由紀夫『剣』/『三島由紀夫短篇全集』新潮社1964年刊 P.1108)

 

 

わが『方丈記』を書きたい、ではなく、書くべきだ。

そうだ、本当にそうすべきだ。