音もなく、一日がなかったように過ぎていく日
そんな日は自分がいるのか、いないのか
わからなくなる
何も考えられず、感じられず
仕方なく小さな本棚を眺める
飛び込んできた『あら、もう102歳』
100歳まで自分が生きたらどうしようなどと言っていることに、いきなりパンチを喰らう
金原まさ子さんという、途方もなく明るく
健康で、創造性豊かな人、こんな老女を知らない。
49歳で俳句をはじめた。
100歳でブログをはじめたとある。
この本には、エッセイと100歳から106歳までの選ばれた俳句も掲載されている。
この方の俳句は私には難解なものが多いが、エッセイが明るく面白い。
ちょい悪おばあさんの心が自由で小気味よい。
健康な方でもあったのだ。105歳まで階段の上り下りができた、驚異的な身体能力!
目指すことはできないし、まねる気もないが、
少女のまま歳を重ねた・・と本の帯にある。
生活やこの世を退屈なんかしていられなかった人の言葉は、処々にいたずらっぽい目や心が見られ共感できる。
100歳恐れるに足らずと思わせてくれる。
これで今日の私の深呼吸
ちなみに
100歳の中の一句
春風が耳打ち「ヒトハイキカエル」
106歳の句,何句か出ているうちの2句
一本葱は傷だらけ二本葱は共狂い
死にたてよ八重桜きて包みこむ
金原まさ子(2017.6逝去)
意味を考えることはなく、活きている感覚を激しく羨望した。
2021.1.28 晴 13℃