網目模様


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昔、同業者のおじさんに「網目は中風のおまじないなんやで、そやし血管と一緒で網が途切れてたらあかんねんで。」

て教えてもらったことがあります。


ほぅ、確かに外側から口縁をまたいで内側まで繋がってる、、、


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(内側の底まで手描き!)


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薄くて透けてます!軽いですよ!)


今、中風(京都ではチュウブ)てあまり言わなくなりましたよね。中風とは今で言うと、脳梗塞とか脳卒中とかの後に残る後遺症のこと、になるそうです。


器で縁起を担ぐ。


実はこれは奈良時代からある古い風習です。

墨書人面土器(長岡京跡:京都市ホームページより)
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ヘンテコな顔が描かれた簡単に作られた土器に息を吹きかけて、悪いものを流して、身代わりになってもらうおまじないをしたそうです。



でも、さすがに網目を血管に見立てて描いて、血管切れませんように、っておまじないしながら食事をするのは、、、嫌や〜。


おそらく網なので、お魚を捕まえる投網、のイメージから生まれた文様だと思います。


投網模様には、ちまたでは魚を捕るように幸運や金運を掴み取る、といった意味付けがなされているようです。


こういうのは学術的に定義付けされているものではないので、ものは言いよう、になるのですが、器の絵柄というものなるべくポジティブに意味付けされる傾向にあるようです。(お客様に快く買ってもらってナンボですからね、えへ)


 でも、網投げて何かを捕る、って泥棒とかのイメージないですか?


何も器の絵柄はハッピーやラッキーが転がり込むばっかりの貪欲かつプラスイメージのものばかりではないと思います。


墨書人面土器のように、病気しませんように、と不幸の肩代わりをしてもらったり、中風になりませんように、とか、少しでもマイナスを抑える、そういう縁起の担ぎ方もあるのではないでしょうか?


網目は投網、
そこから転じて、『悪いものを捕まえる、封じ込める意味合いがある』と解釈するのが一番良いのではないでしょうか。



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