◆水着は着ていてもヘアスタイルは丸髷。和洋折衷がおもしろい!
こんにちは、山村です!
相変わらず暑い日が続いてますね。
以前、脱毛の回で昭和初期の
水着ファッションを紹介したのですが、
今回は、当時の水着の風俗をもう少し見てみたいと思います。
こちらは昭和4年(1929)、
6月19日のアサヒグラフ。
特集名は「流行の海水着」。
水着を着たモデルたちが載っています。
当時、最先端の水着を販売している筆頭は、
なんといってもデパート
この写真は白木屋に提供してもらっています。
それぞれの水着の値段も載っているので、
これはもう、広告の一種と言えるでしょう。
モデルたちが水着の上に羽織っているのは、
日に焼けないための海水ケープ。
日傘に帽子、水着にケープ、
さらに海水靴をはいています。
当時の海水浴用ウェアを、
フル装備するとこんな感じだったのです
モデルには、松竹鎌田所属の女優を起用。
左から辻英子さん、花岡菊子さん、寶(宝)光子さんです。
花岡英子さんは、この時、映画デビューして
1年ほど経ったばかりの18歳の新人でしたが、
女優として戦後も映画やテレビで息長く活躍されました。
そして、下の写真は昭和5年のアサヒグラフ。
以前脱毛の回に使用したものです。
こちらも「流行の海水着」という特集で、
松坂屋イチオシの最新水着を紹介しています
ちなみに、このモデルたちも、
松竹鎌田の女優さん(名前は不明)。
一番左は夏川静江さんに似ているけど、誰だろう
当時の女優さんは、水着のブロマイドを結構撮っています。
その多くが今よりスタイルが悪いのですが、
昭和10年頃の原節子さんの水着写真は、
スラリとして美しかったです。
そう思って調べると、原さんは身長165センチで、
当時としてはかなりの長身
もともとモデル体型だったんですね。
それでは、実際の海水浴は、どんな風景だったのか
昭和5年8月6日のアサヒグラフを見てみましょう。
これが現実ですよね
オシャレな水着を着た人もいるようですが、
丸髷を結って海水着を着た女性が2人います
丸髷を結っているからには、間違いなく既婚女性。
ひとりは子どもと一緒です。
昭和5年といえば、
若い人の洋服は少しずつ増えているものの、
年配女性の多くはまだ着物だった時代
ヘアスタイルは耳隠し、耳出しなどの洋髪が
オシャレと言われ流行していましたが、
まだまだ日本髪の女性も多かったのです。
和風と洋風が入り混じる、
和洋折衷の時代だったのが、
よくわかる写真ですね
次回は8月31日頃更新予定。