◆昭和50年代には男性用パック、ファンデ、リップなどが発売されています!
こんにちは、山村です!
男性の化粧シリーズも10回目。
今回は、昭和50年代から昭和末期までの
男性コスメについてです
前回ご紹介した昭和40年代の資生堂「MG5」や、
マンダムの「マンダム」の大ヒットにより、
団塊の世代以降は、
メンズコスメ(スキンケア)への
抵抗感は薄れたと思います。
その後も、多くの化粧品会社から、
スキンケア商品が発売されました
そして迎えた昭和50年代、
CMなど広告展開を含めて話題になったのが、
昭和57年(1982)、コーセーから発売された
男性用化粧品「ダモンシリーズ」でした
商品構成はヘアケア、香水、スキンケアなど
広告モデルはタモリと日野皓正。
「男も美肌」がキャッチフレーズでした
コーセーは2年後の昭和59年(1984)、
「ブロンザー」という商品名で、
日本初の男性メイクラインを発売します
広告モデルは、俳優の雨宮良。
その名の通り、ブロンズ肌を目指すコスメでした。
商品構成は、ブロンズ肌用ファンデーション、
リップクリーム、マルチタイプのシャドウ、
ブローライナー、そして洗顔料
ポスターのキャッチコピーは、
「ブロンザー、する。男の褐色メイク
BRONZER」
1980年代は、
テニス、サーフィン、ゴルフなどの、
アウトドアスポーツが大人気で、
ちょっとした日焼け肌ブーム
そんなこともあって、
ブロンザーが売り出されたのだと思います。
コーセーの公式HPに、
1982年発売のダモンスキンケアシリーズ、
1984年発売のダモンブロンザーの写真が
載っています。
ぜひご覧ください
このほか、昭和40年代に大きなブームを
巻き起こしたマンダムも、
昭和53年(1978)に、
ヘアケアとスキンケアを備えた
「ギャツビ―」を売り出しました
「ギャツビ―」はリニューアルを繰り返しましたが、
昭和61年(1986)に、
パックやブロンザーを発売しています
また、資生堂も同じ年に、「ギア」を発売
陣内孝則さんを起用したスクラブ洗顔や、
真っ黒な男性用パック(ピールオフタイプ)の
CMが印象的でした
確かギアにも、
リップクリームやブローライナーがあったはず。
男性用メイク品が発売された背景には、
1980年代の音楽シーンの影響が考えられます。
沢田研二、YMO、忌野清志郎、吉川晃司など、
当時はメイクをした人気男性アーティストが
結構多かったのです。
お手本になったのは、デビッド・ボウイ、
カルチャークラブのボーイ・ジョージ、
デュランデュランなど、
欧米のロックシンガーやバンドの
ファッションやメイク
彼らのメイクはかっこよく、
「男性メイク=女々しい」というイメージを
払しょくしたのは確かです
とはいえ、コーセーのダモンのメイク品は、
2年足らずで撤退。
その他のメーカーのメイク品も、
物珍しさで一時的に話題にはなったものの、
結局は商品そのものがなくなってしまいました
結果として昭和の時代には、
一般の男性の間に、
メイクが流行することはなかったのでした。
まだまだ機が熟してなかったということですね
ダモンやギアのCMは、
youtubeで見ることができます
(公式ではないですが)。
興味のある方は探してみてください
男性のメイクについては、
今回の昭和末期で一区切り。
平成以降の考察は、改めてまとめる予定です。
次回は6月30日頃更新予定。