ここ最近、中学生向けの記事が続いた気がしますので、今回は趣向を変えてみたいと思います。
今回のテーマは、「和訳ができること」「理解が出来ていること」になるのかということを考えたいと思います。

今日ちょうど高校二年生の生徒と長文の問題を解いている際に、このような英文に出会いました。

・下線部を和訳せよ(問題は自作)
In other fields too, when satisfaction enters in, creativity and curiosity go out of the window. What has been called 'divine discontent' ーa creative dissatisfaction with the present situation, whatever it isー produces progress. And that dissatisfaction is one type of stress. (龍谷大学)

この問題は、河合出版の『やっていおきたい英語長文500』からの抜粋です。御時間、お暇等ある方はぜひとも和訳をしてみて頂きたいです。単語等が分からない方は、下のヒントを見てみてください。

☆ヒント☆
enter in...入り込む   go out of...~から出る
creativity...創造力 divine...神聖な
curiosity...好奇心    discontent...不満


どうですか? ここまでくれば、もはや和訳は出来たのではないでしょうか!! 優しい!!
試訳: 満足が入り込んでくると、創造力や好奇心は窓の外に出て行ってしまう。

大体こんな感じの訳になったのではないでしょうか。文構造も、単語の意味も分かって、完璧に和訳できたんじゃないかなと思います。

たしかに形式上の「和訳はできた」と思いますが、本当に理解できているのでしょうか?この文章を「和訳」ではなく、「具体的に」「説明」をして下さいと言われたときに出来るでしょうか? ちなみに、自分の生徒はかなりできがいい(早慶とかにばんばん入るような進学校の特進クラス)のですが、説明できませんでした。理解できてねぇってことだよ!!!!!!!!!


つまり、彼は「形式上」の意味(=和訳)はとれても、「意味や真意」といったことは分かっていなかったようです。

これではまずいです...! ということで次回はこれを「具体的に」「説明」するとはどのようなことかということを考えたいと思います。