よく混同しやすい世界の国名の中には、「オーストリア」と「オーストラリア」があると思います。おそらく、中学生あたりは「ああ、なんかにてるなー」ないし「形が似ててうざい」とかくらいにしか思ってないと思います。調べてみると、実は結構面白い地名だということがわかります。

単語の形が似てるから、「ああ、元々オーストラリアはオーストリアの植民地うんぬん...」と思う方もいらっしゃるかもしれません。実は、「オーストリア」と「オーストラリア」は歴史的に全く関係ないし、実は言語的にも全く関係がないのです。

まず、Austriaからです。Austriaは語源的にはドイツ語Österreichに由来します。これは、※österの」+reich「国」という語構成になっています。


なるほど、たしかにドイツの東にありますね! これがラテン語で、austr「東の」+-ia「国」という形になって、英語へと入ってきました。

次にAustraliaについてです。Australiaは語源的には、ラテン語の(Terra) Australisに由来します。terra「大地」+Australis南の」という2つの語であったものが、terra>-ia「国」へとなり、Australiaになりました。



なるほど! 「オーストリア」と「オーストラリア」では、そもそも単語の由来が違うのですね!
????????????

どっちもaustr-なのはなんでや!!!!!!
というのは次回。(気にならない人はこれくらいの理解で十分です)


※ öという文字は、「o-ウムラウト」といって、「お」の口をしながら、「え」の音を出す綴りです(https://www.youtube.com/watch?v=vJd06h4pI4w)。