冬の落とし物…な俺…。
ニュースで連日伝えられている今回の寒波が運んできた先の鋭い棘のような風は、今日も顔や手と露出している部分の毛穴に容赦なく突き刺さる。
半年前に始めた自転車通勤も、さすがにこの時期になるとだいぶおっくうになる。
それでも財布と少しの運動不足解消の為に最寄り駅までの自転車を走らせる。
一刻も早く暖かい目的地に到着しようとペダルを漕ぐ足に力を入れれば入れるだけ向かい風はその強さを増し、一連の寒波は耳をそぎ落とすような大寒波へと姿を変える。
それどころか今日に限っては防寒の大黒柱である手袋も忘れ、「まさに火に油を注ぎ、野菜を入れオイスターソースで炒めた」ようなものだ。
これは寒さと言うより、もはや激痛に近い。
というわけで早々にエコ通勤に根を上げ、今日一日くらいはとしっぽを巻くように地下鉄へと潜り込んだ。
地下深くへ続く階段を横目にエスカレーターへと足を進める。
余談だがエスカレーターには二つの概念がある。
止まっていても自動で運んでくれる機械と、もう一つは上り下りをよりスピーディーにしてくれる機械。
僕はというと…
もちろん時と場合による…。
余談はさて置き、今回はエスカレーターを歩くとも止まるともない速度で下っていく。
すると。
「すると」って「すぽると」と似てる。
余談はさて置き、手袋が片方だけ落ちていた。
持ち主と対になるもう片方を失い地面に落ちているそれからは、手袋本来が持っている温もりが微塵も感じられなかった。
ん?
手袋が妙な形をしている。
まるで何かを指さしているかの如く…。
一体この指の先には何があるのだろう…。
ひょっとしたら、何かを暗示しているのかもしれない…。
宝…?
未来…?
それとも…
指先が示す方向に進む…
そこにあったのは…
……
キリないわ…。
半年前に始めた自転車通勤も、さすがにこの時期になるとだいぶおっくうになる。
それでも財布と少しの運動不足解消の為に最寄り駅までの自転車を走らせる。
一刻も早く暖かい目的地に到着しようとペダルを漕ぐ足に力を入れれば入れるだけ向かい風はその強さを増し、一連の寒波は耳をそぎ落とすような大寒波へと姿を変える。
それどころか今日に限っては防寒の大黒柱である手袋も忘れ、「まさに火に油を注ぎ、野菜を入れオイスターソースで炒めた」ようなものだ。
これは寒さと言うより、もはや激痛に近い。
というわけで早々にエコ通勤に根を上げ、今日一日くらいはとしっぽを巻くように地下鉄へと潜り込んだ。
地下深くへ続く階段を横目にエスカレーターへと足を進める。
余談だがエスカレーターには二つの概念がある。
止まっていても自動で運んでくれる機械と、もう一つは上り下りをよりスピーディーにしてくれる機械。
僕はというと…
もちろん時と場合による…。
余談はさて置き、今回はエスカレーターを歩くとも止まるともない速度で下っていく。
すると。
「すると」って「すぽると」と似てる。
余談はさて置き、手袋が片方だけ落ちていた。
持ち主と対になるもう片方を失い地面に落ちているそれからは、手袋本来が持っている温もりが微塵も感じられなかった。
ん?
手袋が妙な形をしている。
まるで何かを指さしているかの如く…。
一体この指の先には何があるのだろう…。
ひょっとしたら、何かを暗示しているのかもしれない…。
宝…?
未来…?
それとも…
指先が示す方向に進む…
そこにあったのは…
……
キリないわ…。