31回目の誕生日・・・な俺・・・。 | タイムマシーン3号 山本浩司オフィシャルブログ「アリス美容室」Powered by Ameba

31回目の誕生日・・・な俺・・・。


まさかこんな船の上で31回目の誕生日を迎えられるなんて、夢にも思わなかった。




それもこれも全て目の前にいる彼女のお陰だ。




そんな彼女と知り合ったのは、ちょうど一年前だった。










彼女の父親が経営する会社のパーティーに遊び半分で友人とこっそり忍び込んだ時、スピーチを前に緊張をほぐそうとした彼女が、持っていたシャンパンに口をつけた瞬間手を滑らし、たまたま隣にいた僕のズボンの裾が濡れ、それを拭こうとした彼女はバッグから紙を取り出し、あろう事かこれから行うスピーチの原稿で僕のズボンを拭きだした・・・










「それで君は大慌て、まだシャンパンを飲んでいないのに顔から火が出たように真っ赤になっちゃってさぁ。」




「もう、やめてよその話~、早く忘れてった言ったでしょ~。」




「あはは、いいじゃないか、それがきっかけで僕達知り合えたんだから。」




「ふんだ、もう知らないんだから。」




「あ、怒った。船長!!船の上に怒って膨れたフグを発見しました。」




「もー!!」




「あはは、ごめんごめん。」




「・・・けど、びっくりしたわ。あなたがパパの会社の社員じゃなかったなんて。」




「友達に強引に誘われたんだよ、タダで美味い酒が飲めるから来ないかって。まさか僕より先に僕のズボンが飲むと思ってなかったけど。」




「こ~らっ。でももう今は正社員どころか立派な部長さん。すごいスピード出世だってみんな驚いてるわ。」




「いやいや、君の後押しのお陰だよ。」




「ううん、私は何もしてないわ。あなたの努力と才能よ。この一年誰よりも頑張ってたもん。」




「けど・・・最近恐いんだ・・・何もかも上手く行き過ぎてて。一年前まで売れない芸人やってた僕が、こんな素敵な君と出会って、一流会社の部長にまでなって、31歳の誕生日にこんな豪華客船に乗って、こんな綺麗なカリブ海の上にいるなんて。」




「じゃあ、もう一度だけ、恐い思いさせてあげよっかなぁ。」




「え?これ以上まだ良いことがあるの?」




「・・・パパがそろそろ経営から身を引こうかって・・・。」




「え、社長が・・・。」




「それで・・・今日の誕生日を機に、浩司に会社を譲ろうって。パパからの誕生日プレゼントだってさ。」




「社長からのプレゼント・・・。」




「ううん、今日からはあなたが社長よ。」




「あぁ、俺、頑張るよ。」




「あ、それとこれは私からのプレゼント・・・目を・・・瞑って・・・。」




「何?」




・・・・・・




・・・・・・




「どうだった?プレゼント?」




「船長!!この船でもう一匹魚を発見しました!!」








「何?」








「とびっきり大きな・・・コイをね・・・。」













・・・・・・













・・・みたいな誕生日を過ごすのが夢でした・・・。









けど現実は、東京のカリブ海ここ代々木でラジオの生放送・・・









目の前には、また・・・これ・・・




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皆さんと、両親と、自分のお陰で、無事31歳になりました。




これからも、32歳までよろしくお願いします。







山本浩司