小布施の北斎館の自動販売機、屋台の絵柄になっていました。
たぶん、ここでしか見られないと思います。
さて、行きたかった小布施にようやく来れました。
まずは、岩松院の天井絵を見に行きました。
山門の奥が本堂です。
実物は撮影できませんが、この絵、鳳凰図です。
間口6.3m、奥行5.5mの天井、おおむね21畳くらいの大きさで、
12枚のヒノキの板に描かれています。
こんな絵の具が使われているという例も展示されていましたが、
金箔を使い、岩緑青や鉛丹、べろ藍、金泥、石黄、ベンガラ…とかなりの色が使われていますが、176年もの間、修復せずに色が保たれているというので驚きです。
八方睨みというだけあって、見る角度を変えると絵も変わり不思議さ。
黒い縁取りがあったりなかったりするので、何度も見返してしまいました。
次は、北斎館。
北斎は晩年に4度も小布施に滞在しているので、北斎の絵が多く残されています。
特に、肉筆画が多いのが特徴ですが、この時は「北斎と感情」という展示だったので、
思ったより浮世絵が多かった印象です。
そして最大の見どころは最後の展示室に。
小布施にある7基の屋台のうち、東町と上町の屋台の天井に北斎の絵があります。
(他の屋台は、中島千波館の屋台蔵にありました)
といっても、今は、実際の絵は見やすいように展示されていて、屋台の天井は複製画になっています。
北斎が85歳のとき、天井絵「龍」「鳳凰」図を描いたと言われています。
龍の朱色は独特な色ですね。鳳凰図は岩松院の天井画を思い起こします。
(岩松院のほうは北斎88歳のときに描かれています)
次の訪問で描かれたのが、上町の屋台です。
男浪、女浪と呼ばれる「怒濤図」です。
ビッグウエーブで世界的に有名な「神奈川沖浪裏」の波が思い浮かびますね。
こちらの屋台は装飾を北斎がしたと言われ、地元の大工に何度もやり直しをさせたり、江戸の大工に作らせた龍を使ったりと、細部までこだわりを見せたものです。
そして、もう一つ行きたかったのが、「高井鴻山記念館」。
小布施の豪商・高井鴻山が江戸で知り合った北斎を招いたとも北斎が頼ったともいわれています。岩松院の天井絵は、鴻山が下絵を彩色を北斎に尋ね、北斎は彩色ための費用を150両と見積もるなど、潤沢な資金援助があったからこその、あの天井絵です。
残っていませんが、鴻山が北斎とお栄のために用意した家もあったそうで、
鴻山の当時の蔵や住居が記念館になっています。
北斎と鴻山の手紙なども展示されていて、大変勉強になりました。
さて、小布施と言えば、「栗」で有名です。
今は栗の季節ではありませんが、それでも栗をたくさん食べてきました。
それから、桜もまだ咲いていました。
レンタサイクルで「桜づつみ」を通ってきましたが、とても美しかったです。
再度の花見もエンジョイできました。
小布施の方々は、観光客に道を譲ったり、私が地図を見ていると声をかけてくれたりします。
人情に厚い人たちとの触れ合いも楽しめますよ。