人間が人間らしく生きていくためには、
目に見えない思いやりや優しさという
心でしか感じることのできない
価値感を理解することがとても大事になります。
社会の最小単位を構成する家族においても、
目に見えない思いやりや優しさというものが
家族の中に満ち溢れていれば、
例えば東日本大震災の被害を受けて、
物質的なものをすべて失くしたとしても
また、再び無から有を生み出すことは可能です。
目に見えない愛情や信頼というものを確認するために、
人間社会では、何万年も家族を単位とした
形態が続いてきました。
家族という形態はまさに社会の縮図であり、
憎しみ合う場所などではなく、愛を確認し合う場所である、
ということを、人間は何万年にもわたって学んできました。
しかし、現実の家族形態はどうでしょうか？
自我と自我のぶつかり合いも多いのではないでしょうか。
思いやりや優しさという潤滑油が枯渇して、
利己主義で身勝手な人間ばかりの集団では
家族や社会のコミュニティーというものは成り立ちません。
人間が、人間らしく生きていくなかで、
感じる最大の幸福感は何かと言えば、
欲望が叶った時ではありません。
なぜならば一つの欲望が叶った時は、
またそれ以上の欲望が頭を持ち上げてきます。
つまり、人間が感じる最大の幸福感は
人に何かをしてあげたときに返ってくる
喜びの笑顔と感謝の思いではないでしょうか。
どんなにお金があって、
そして、豊かな物質に囲まれていたとしても、
病気になれば、お金や物質では
あなたの心を慰めてくれたり、
癒してくれることはありません。
あなたを慰めてくれたり、
励ましたりしてくれるものは、
あなたを心から愛してくれる人たちからの
愛の言葉や愛の行為であるはずなのです。
あなたにとってのいちばんの宝物は何でしょうか？