では、当時の担任が書いてくれた通知表の内容をそのまま書きます。


以下、のびゆくこども原文のまま。



昭和53年度


2学期気づいたこと


児童名 山本誠二


運動会、リズムは逃げていて気持ちを表現する努力は見られなかったが

かといって積極的に「やめよう!」と言い出すグループにも入らず。


マット運動で、担任の方がお手上げ。練習といっても逃げっぱなしの毎日。

本人は「できるようになるだろう」との見通しもあり、自分なりに努力をして

いたつもりらしいが担任には通じず、又通用せず担任に毎日のように練習

を催促され余計にやる気をなくしたのか、反発するばかり。


運動会の数日前になってやっと練習に来はじめた。案の定、倒立からの

ブリッジができない。頭を激しく打つ。足が滑る。やっとブリッジにもどして

次。おきられず。マットに落ちる。見ていてその痛みを感じる・・・。


口では”だから練習しなさいと言っているのに・・・。”と。彼のマット運動に

対する認識の甘さがこの結果を招いた。又、学級の中での友達関係も、

それを反映している。そして、又彼自身の持つプライドも毎日の練習をさぼ

った原因だろう。形だけを追い、粗削りの「形」だけの倒立ブリッジはとうとう

彼自身を変えるチャンスにはならずに終わった。


誠二君には今、確かなものを与えていきたい。非常に興味の方向も面白い

し、彼の生活の生き方の現状には好感を持っている。その生活の中に一つ

一つ確かな物を与えて行きたい。その追求の弱さ、担任の甘さがもうひとつ

与えきれない原因のような気がする。


今でも、とてもおもしろい人物と期待しています。


                                担任名 ○○ ○○