tillの語源 ~受験生を悩ます(?)byとtill(until)の使い分け~ | ことば今昔物語

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このブログでは英語の歴史、単語の語源について書いていきたいと考えています。とりわけ、英語の語源に焦点を当てていきたいと思います。言葉には歴史がある、そしてその中には先人の考えがたくさん隠されています。

今回は受験生を悩ます(?)であろう、前置詞byuntil(till)の使い方について説明したいと思います。まずは一般的に知られているルールを提示します。





★ルール

byは「~までに」という期間を表し、till(until)は「~までずっと」という継続期間を表す。




それはその通りなのですが、この二つの違いが少しあいまいなので分かりにくいという方もいるかもしれません。そんな時に役立つのがtillの語源です。



現代英語のtillという言葉はON.tilという前置詞を借用して英語に入ってきました。このON.til は現代英語では前置詞のtoに相当します。前置詞のtoにも様々な意味がありますが広くは「~に達する」、つまりくっついているということを表します。このくっついているというのが非常に大事です。比べてbyというのは広くは「~のそばに」を表します。つまりそばにいるだけでくっついてはいないということです。




つまりbytill(until)の使い分けで重要なポイントとなるのは「最後まで到着するか否か」ということです。これさえ理解していればそんなに覚えるのは難しくないはずです。(untilというのはtillの仲間程度に思っておいてください)



★ポイント

byは「最後まで到着しない」時に使い、tillは「最後まで到着する」時に使う。






“We are the champions, my friends

And we’ll keep on fighting till the end” (Queen)