身の回りで起きている天災と思われる事故が、実は「酸性雨」の影響で引き起こされているのではないかと思われるものをいくつか取りあげてみます。皆さんは、酸性雨という言葉を聞いたことがありますか?

 

酸性雨が実のなる木を枯らしている現実、酸性雨の説明はこちら⇒☆

 

                       

 

「松枯れ」対策には「炭」が有効に働く!

  

  写真1      before 2011.06   筆者撮影

 

           

           写真2      After 2011.09    筆者撮影

 

写真1は、群馬大学工学部「桐生キャンパス」での「炭入れ」の写真です。

  この年の1月に衰弱した同構内の松に「炭入れ」を行った結果、すぐに効果が出て蘇ったため、同大学からの要請で、6月にも拘わらず葉の茂りが無かった樹木に対し6月に「炭入れ」を行いました。

 

写真2は、「炭入れ」を行って3ケ月後の現場です。タイサンボクやサワラも、左奥に見えるマツまで、各種の樹木が緑を取り戻し元気になりました。

 

 森林総合研究所に在職し、その後神戸大学教授となった某女史は、「松枯れ対策には何の効果もない炭の施用、菌根菌などが材線虫病の予防に有効であるとする一部の学識経験者や一般市民の誤解や思い込み」と、炭の効果を誤解や思い込み等と、効果のない対策と切り捨てています。しかし、写真で示すように樹木の保全や枯れかかった樹木の再生には「炭入れ」が大変有効に働いていることが確認できます。

 

「炭」とは一体何なのか!!

    酸性化した土壌を再生することができる「炭」は次ような特徴があります!

 

 環境省が調査を開始して以来、火力発電所や工場から発生する硫黄酸化物や、自動車から排出される窒素酸化物が「酸性雨」となり日本国土に降り注ぎ、その phは4.5から4.8の強酸性となっています。酸性雨は土壌の酸性化を引き起し、その結果森林の衰退を招きます。「炭」は酸性化した土壌を中和し森林衰退を緩和します。

 

炭と、その効果

1.炭の構造は多孔質で、1gの表面積は200~300㎡程ある。この無数の穴はすべて外界に通じているので、水や空気を通しやすく、面積が広いので表面の吸着力も大きくなる。

 

2.土の中に炭を入れると、通気性がよくなり、酸素を蓄え、水はけ、水持ちがよくなる。

 

3.無数の穴の表面に微生物が住み、人間や植物に役立つ繁殖を開始する。土の中では有機物を分解し、作物が生長しやすい土づくりが行われる。この結果、農薬や化学肥料の使用量を減らせ、病虫害の発生を少なくできる。

 

4.炭には2~3%の灰分(ミネラル)が含まれている。その主なものはカルシュウム(40%)とカリウム(20%)で、このほかマグネシウム、鉄、マンガン等が微量に含まれている。この中から樹木は成長に役立つ成分を吸収している。人間も植物も体に必要なミネラルはもともと植物の中から吸収しているのである。

 

5.現在地上に降る「酸性雨」は環境省の調査でph4.5~4.8であり、土壌のphも概ねそのような数値に近く酸性化しています。

 

6.炭は土壌はの酸性度を中和します。炭のphは7~9です。ですから土壌のphの改善し、土壌の中和に効果を発揮します。

7.酸性になった土壌は、土壌中に含まれ樹木の栄養剤のアルカリ物質であるカルシュウムやマグネシウム等を溶脱してしまい、樹木は貧栄養状態になり、樹勢が弱まります。 

 

8.大地の酸性化は、土壌内で樹木と共生する小動物から菌類までも減少・殺し、人間や樹木に有害なアルミニウムを溶出させ、根を痛め、成長阻害を引き起こし正常な生育を妨げると言われている。。

 

9.炭は遠赤外線を発生させるので、炭を土中に埋めることにより、土の温度を上げることができる。(融雪剤に利用されています)

 

                参考図書:岸本定吉監修「炭の神秘」DHC発行

 

 

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 このブログをお読みになって、樹木の集団枯死等でお悩みのある地方自治体の関係者、自宅の植木の状態が心配な方はコメント欄で質問をお受けしています。樹の復活が間に合う状態と 手遅れの場合も想定されますので気になる方はお早目にどうぞご連絡ください。