身の回りで起きている天災と思われる事故が、実は「酸性雨」の影響で引き起こされているのではないかと思われるものをいくつか取りあげてみます。皆さんは、酸性雨という言葉を聞いたことがありますか?

 

酸性雨が実のなる木を枯らしている現実、酸性雨の説明はこちら⇒☆

 

                       

 

これで良いのか

「松枯れ・マラ枯れ」対策!!

 

1.国が推奨し、全国で展開する松枯れ対策各種

 林野庁が行っている対策の根拠は、1)の航空機による殺虫剤の散布は、昭和52年の第80回国会衆議院農林水産委員会に於いて5年間の時限立法で、捏造したデータを利用し、成立した法案「松くい虫防除特別措置法」による対策である。

 この航空機による殺虫剤の散布を、林野庁は審議において「最も安全で、最も的確に防除できる(これを「特別防除」という)」と説明し、今日でも実施している対策です。2)の「樹幹注入」はこの法律が5年間の時限立法でであるにも関わらず、「松枯れ」が増大したため、この増大した原因を昭和53年の気候が「高温少雨」であったことを理由に、昭和57年の延長時において「特別伐倒駆除」「樹種転換」と併せて追加された対策です。これらの対策は、平成9年に恒久法である「森林病害虫防除法」を改正し組み入れられました。この法律の基づき、全国で行われています。

 

写真は林野庁関東森林管理局の「松くい虫被害への対策について」を転載しました。

      

      この写真で、茶色に変色している部分が「マツ枯れ」と思われます。

 

1)空中散布「特別防除と言う」

          

地上散布

          

 この航空機による薬剤散布や地上散布は、法律制定時はマツノザイセンチュウを媒介するマツノマダラカミキリを殺すためと言っていましたが、現在は予防散布として大々的に行われている効果のない対策です。

2)樹幹注入

          

          

      この「樹幹注入法」で薬剤を注入する場所は基準があるのでしょうか。

3)燻蒸処理のための玉切り作業

          

4)伐採木の破砕

          

               以上:関東森林管理局樹

 

 国が指導する対策は効果なし、を実例で示します!

  以下の写真は花咲爺さんが2010年9月29日、京都御所内で撮影したものです。

        京都御所・紫宸殿内でも「マツ枯れ」が発生しておりました。

       

1)シートを巻いても枯れてしまっています。

          

               京都の9月なのに、これはどの落ち葉

          

          

               かしの樹の大木が枯れていました

          

  これらの作業に、一体何人の手が加わり、どのくらいの国税が使われたのか?

2)塗料を塗布しても枯れてしまいます。

          

          

            塗料を塗布してもシートを巻いても枯れています            

          

           この樹木の色は何んの対策なんでしょうか? 塗布?

          

花咲爺さんはこのような活動で成果を得ています!!

       

          2011.06           2011.09 

           炭入れの効果写真(炭入れして3ケ月後)        

       

 

        

炭入れを行った花咲爺さん宅の枯れ寸前のマツは、健全の樹に復旧し大量の樹液を出して、虫(1㎝)を補足し、即殺害しました。

 

  国の「松枯れの原因」の説明では、マツノマダラカミキリがマツの若枝を食べる(後食)と、この傷口から、1㎜に満たない大きさのマツノザイセンチュウが樹脂道(松脂)に侵入し、幹の樹脂道を通り根元近くまで移動することになっております。

 

  樹が健康であれば、1㎜に満たないマツノザイセンチュウが樹体に入る前に樹液で補足し、虫の命を奪ってしまいます。

 

 マツの歴史は、2億5千年前のペルム紀から裸子植物で維管束組織を持って、幾多の気象変動を乗越えて、乾燥地、貧栄養地に強いパイオニア樹種としてイチョウ等と共に、現在まで生延びてきた針葉樹です。

 マツは自己防御機能として、樹体から揮発性物質(フィトンチッド)を発散し、自己に有害な虫・菌を殺し、樹体が外部から虫等により損傷を受けた場合には、液汁(松脂)を湧出して虫等を捕獲し、殺害すると共に傷口を補修する能力を持っているのです。

 

これで良いのか松枯れ対策!!

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 このブログをお読みになって、樹木の集団枯死でお困りの地方自治体の担当者の方々、自然保護団体の皆様、そして自宅のや周囲の樹の根腐れや、自宅の植木の状態が心配な方はコメント欄で質問をお受けしています。樹の復活が間に合う状態と手遅れの場合も想定されますので気になる方はお早目にどうぞご連絡ください。

 

参考写真

               

                p03    

                OLYMPUS DIGITAL CAMERA

                        講習会風景

 

松枯れの推移

全国の松くい虫被害量(被害材積)の推移

                              林野庁資料

 

 ここで読者の皆さんにこのグラフを見て知って頂きたいのは、何故、昭和53年から航空機による薬剤散布を始めた5年間に、「松枯れ」がそれ以前の2倍か2.5倍に増大したのかであります。林野庁は法律の延長時の第96回国会(昭和57年)において、昭和53年が異常気象の「高温少雨」であったことをその原因として説明しました。

 

 その後、「松くい虫防除特別措置法」は、「高温少雨」を理由には123回国会と3度延長され、全く効果のない対策にも拘らず「第140回国会」(平成9年)において、恒久法である「森林病害虫等防除法」に「特別防除」「特別伐倒駆除」「樹種転換」等が挿入改正され、その原因と対策が現在まで実施されているのです。