明日、僕の最後の舞台本番なのに、実力不足で全然自信がない!
という内容をこの一つ前の記事に書いた。
そして今日がその本番日。
すでに劇場に入り、楽屋で時間を過ごす。
本番日の朝
朝9:00集合。
9:20〜9:30舞台を自由に使っていい時間。
9:30〜10:50ゲネ。
舞台を使えるのはたった1時間半のみ。
昼を過ぎて、午後から2ステージお客さんの前で上演して終演だ。
1日だけの公演ってこんなにタイトなスケジュールなのか。数字で見るとまぁそんなもんかって感じやけど、実際に体験するとこれはとんでもないことだ。
それに加えて、自分はセリフも不完全で、動きどころじゃない。こんなものお客さんに見せていいものかとまで思っていた。
それでも時間は残酷にも過ぎていった。
あっという間に練習の時間が終わった。1回も劇場でできていないシーンもあるという、バタバタっぷりだ。
ここまで来るとどうにもならないし、なんか開き直ってしまった。
本番3時間前。
知り合いが観にくるからちゃんといい演技しなきゃと言う気持ちから、今あるものを恥ずかしがらず全力でやろうという気持ちへの変化があった。なんと投げやりな開き直り。
失敗しても別にいい。
そして迎えた本番
予想通り。の出来だったと思う。良くも悪くも。稽古で繰り返してきたことや、今日の少ない舞台練習時間で発見したことをなぞる。
無難な演技。
ミスはしないけど、だから観客は興味を持たない、誰にも見られない役者だったと思う。
自分のセリフを思い出すことで必死で、相手役のことが見えていない。セリフを言うために舞台に立ち、セリフが終われば背景となるような、死んだ演技をしてしまっていた。舞台上で、そんな自分に気づきながらも放置していた。
僕に今できるのはそんな演技だけだということを身をもって体感した。
アカデミー賞は夢のまた夢だ。
本番を終えて
とにかく、終演したことには安心して、どっと力が抜けた。
本番までは自分の実力不足、稽古不足、集客不足でとてもとても不安だった。一旦それから解放されて、気が緩くなったことで結果打ち上げでお酒が進んだ。笑。
これが僕の関西で最後の舞台だった。
華々しく花束をもらったり、大きな舞台で拍手されながら見送られるわけもなく。。
「観に来てください!」と宣伝しても反応がなくて…、いや自信がないから宣伝も本気でやっていなかった。
関西小劇場を去ることを悔やまれるほど活躍してないし、ご縁があって出演させていただいた一つ一つの舞台を、死ぬ気で100%やったわけでもない。
ちょっとした手抜きが自分が演じる役に対する自信を奪っていったように思う。
これまで舞台に誘ってくれた人たちに申し訳ないと思った。そして、2回目は誘われなかったことに納得がいった。
認めたくないけど、僕は役者としてやる気がなかった。できなかったのではなく、やってなかった。
24年生きてきた関西での最後の舞台が終わってから気づいた。
ダセえ!!!
だったら、お前は演劇をやりたいのか?お前は役者やりたいのか?お前はどうなりたいんだ?
次のブログに続く。。