いつも厚労省交渉へ一緒にいく介護現場の仲間から転送します!ぜひ、ご注文を!




皆さまへ
労働基準法も守られず、<0時間契約>で働かされているヘルパー3名が、人間らしい働き方を求め国家賠償訴訟を、明日11月1日、東京地裁に提訴します。

   <0時間契約>とは、就労時間の補償が無く、したがって賃金保証もないまま、その時々に求められた時間だけ働く雇用形態のことです。待機時間に対して賃金は支払われません。

拘束時間は長いのに、移動時間と待機時間のある出来高払いのため、介護労働者の中で最も低賃金で、月ごとのシフトで勤務が決まるため、収入も安定しません。

介護保険の改定により働き方が細分化され、45分、30分、20分、20分未満の指定もあります。
短時間化されたケアには利用者の尊厳もありません。

「人が人をみる」とは、関係性の上に成り立つことです。単価計算で組み立てられた「介護保険サービス」は、物(商品)の提供による報酬という考え方であり「人と人の関係性」を阻むものです。

介護保険は、介護を破壊します。利用者にとっても不幸なことです。

「人を見る介護」は、経験による知識が重要なのに、物(商品)を提供するだけであり、その対価としての報酬しか支払われない制度(介護保険)は、人が人として働けない環境を人為的に作っており、人権を無視した悪法です。これ以上の改悪を許すわけにはいきません。

以下はプレスリリースです。

ヘルパーが何故裁判を起こさなければならなかったのか、趣旨をご理解いただきこれから始まる裁判の応援を宜しくお願い申し上げます。
当日のご案内で申し訳ありません。

ふくしま連帯ユニオン  佐藤昌子

***********************************
 ホームヘルパーが立ち上がる!国賠訴訟提訴                                 

 1 記者会見の日時
2019年11月1日(金)15時00分~ 厚生労働省記者クラブ
出席者 訴訟原告 藤原 ()()(東京都在住、登録介護ヘルパー、「介護ヘルパーはデリヘルじゃない」/幻冬舎新書/著者
訴訟原告 伊藤 みどり(東京都在住、登録介護ヘルパー)
訴訟原告 佐藤 昌子(しょうこ)(福島県在住、登録介護ヘルパー)

上記原告ら代理人弁護士 山本 志都(墨東法律事務所)同  弁護士 大棒 洋佑(都民総合法律事務所)
 
2 事案の概要
   本件は、介護労働者であるホームヘルパー3人が、国を相手取って、訪問介護の現場では長年にわたり、労働基準法が守られていないこと、そのため、訪問介護労働者が、正当な賃金を受けられずに不利益を被っているという実態を明らかにし、労働に見合った対価の補償等を求める事案です。
 原告らは、介護の現場で労働基準法が遵守されないのは、事業所に責任があるのではなく、給付金・直接契約方式をとる現行の介護保険制度のもとでは、労働基準法による介護労働者の保護は不可能であり、これは介護保険制度自体に内包する問題であると考え、今回、国を相手に国家賠償訴訟を提起しました。
 原告らは、訪問介護の現場で働く労働者の労働環境を守り、介護労働者の尊厳を守るため本裁判を起こしました。
 
3 本裁判の意義
 本訴訟は、介護保険制度が曲がり角にきている現在、「介護の社会化」をうたい文句にして20年前に導入された同制度が、介護労働者、介護保険制度の利用者やその関係者、事業者、納税者、どの立場からも破綻につながるような問題点を内包し、今や、明らかにそれぞれに損害を与えるに至っていることを、介護労働者の立場から明らかにするために提起された訴訟です。
  訪問介護の現場は、常に人材不足です。今やホームヘルパーの働き方は、0(ゼロ)時間契約です。
  ホームヘルパーの働き方は、変形労働時間制がとられていますが、この実態は、毎月の労働時間が常に変化し、安定した収入が見込めない、すなわち、不安定な収入環境にあるということです。これでは、福祉に希望を持って仕事についた若者もやめてしまいます。今や、ームヘルパーの平均年齢は57歳を越え、ホームヘルパーの人材難はますます深刻化します。
  そこに歯止めをかけなれければ、訪問介護自体が崩壊してしまう、そのような危機感の下、原告らは、本訴訟に踏み切りました。
  原告らが、このタイミングで提訴に踏み切った理由は、来年の通常国会に提出されるであろう介護保険法の改正案について、現在、厚労省の社会保険審議会の部会にて議論が進められているからです。
 同改正案が、これ以上介護現場の労働環境を悪化させるようなものにならないよう、そして、これから育っていくホームヘルパーが希望のもてる労働環境にすべく、現状のホームヘルパーの実態およびその問題点について広く世の人々に知ってもらうべく、本日提訴した次第です。
                                                                以上