この前、電車の中で読んでいた本が、こちらの本。
道尾秀介「N」
6つの短編が収められていて、読む順番は、自分が
好きに決めていいという、異色の小説です。
それぞれのお話の冒頭だけを最初に読んで、好きな順に
読んでいくという手法が、単行本で発刊された時から、
気になっていました。
6つの物語をあらゆる順番で組み合わせて読めると
仮定すると、その組み合わせ方は720通り。
最初に自分が読むのは、その中のたった1つです。
そう考えると、何だかドキドキしました。
素直にこれっと最初に思ったものがあった一方、
あえて避けたお話から読もうかな、と考えたり。
いろいろ悩みました。
でも結局、直感に従いました。
1つ読んでからは、意外と迷うことなく、次々と
決めていけました。
読み終えて、大満足。
今はこの順番以外にはないでしょう、という程に
思っているのですが、少し時間が経った時に、
自分がどんな順番で読み進めるのか、それが早くも
ちょっと気になってもいます。