とりあえず心が折れるとは書きましたが、元来、負けず嫌いという変なところで凝り性というか真面目という側面があった私であったのが幸いして新規まわりで例え仕事が取れなくても何か爪痕を残してやろうという気持ちだけは残っていました
というか粘りを通り越してねちっこいのが私の特性でもあるので。あとは情みたいな
今回の場合でいうと鬼の形相をした部長も結局のところ、やはり僕がかわいいらしく、頑張っとるか?と声をかけてくれたり、専務も
どうだ?調子はとか
挫けるなよ
と励ましの声もいただき、何よりも根拠も実績もない若者の私を信用してくれてやってみろと言ってくれた手前、絶対に期待に応えたいみたいな気持ちもあったと思います
また勉強とかテストは大嫌いで学校の成績はそれはそれは悪く、そもそも先生が大嫌いなので意地でもくだらない勉強なんかやらない
とちょっと捻くれていた私ですが本を読むことだけは大好きで、雑学とでもいうのでしょうか?興味を持ったものは無駄に勉強していたりして、この時もたぶん営業でうまくいく本みたいなのは買って読んでいたと思います
というわけでどの部分が特によかったのかわからないのですが、当時、かなり突飛な行動をやり出しました。
会社の経費で(身長よりも大きな)ある部品を買って、クライアントの静かなオフィスを訪ね歩いて、これを作りませんか(買ってもらえませんか)?と周ったのです。
流石に何ヶ月も挨拶だけは欠かさなかったので、私という人間も多少は認知されつつあったのですが、ある日突然、鞄ではなくでかい物体を持って現れた私は各部署で少しだけ話題になりました。
とある人は、今どきこんなことやるやつ!(^◇^;)嫌いじゃないぜ笑笑
とお褒めの言葉をいただきました
もちろん私も人の子
この行動は初日はめちゃくちゃ恥ずかしかったですし、数日後も別に慣れるわけでもなく顔を赤らめながらやっておりましたが、当時はもう精神的に追い詰められていましたからこれをしている方が気が楽でもありました
まさにやぶれかぶれです
結局のところ本屋にある冊子に書いてあるマニュアルはすぐに役に立ちませんし、もう目立てばなんでも良いみたいな気持ちであったと思います
そして、行き着いたのが大きいものを持って歩けばとりあえず目立つ!というわけのわからない行動というわけです。まあ当時も今も頼まれたわけでもない、いるかいらないか?わからないそんな物体を持って歩く人なんて皆無でしたしクライアント企業はいわゆる社会の大人しめのエリートが集まっているようなところですので、昭和の押し売りのような私はさぞ異端に見えたことだろうと思います
ただ反応は概ね好感を持って各部署で迎えてもらえたので、肝心の売るということは達成できませんでしたが、目立つという目的は達成できました
今考えると、マジで大したことはしていませんでしたが、このアホみたいな行動力だけは当時の自分を褒めてあげたいと思います
続く