◇自然体で好結果
3週間前の世界記録樹立の快挙以降、初の大会となった渡辺だが「世界記録保持者と考えていない。挑戦者で臨む」と自然体で、好結果を出した。
100メートル平泳ぎはスタートに失敗し、折り返しが6番手だったが後半に逆転して目標の59秒台で優勝した。「練習の一環」の200メートル個人メドレーも、苦手の背泳ぎを終えて8番手だったが、続く平泳ぎで5人をごぼう抜き。ともに出遅れても焦らず、力みのない泳ぎを見せ「僕の生命線は抵抗を少なくすること」と胸を張った。
200メートル平泳ぎに出場しなかったが、世界記録保持者の存在感を発揮した。「調整せず、疲労のたまっている体でよく頑張れた」と世界選手権代表選考を兼ねる4月の日本選手権へ手応えを得た。
今大会、池江が初日の女子50メートル自由形で日本新を出すなど調整期にもかかわらず好記録が目立った。日本代表の平井伯昌監督は「世界記録が出たことで、みんな早く調子を上げていこうとしている」と「渡辺効果」に目を細めた。【小林悠太】
Yahoo!ニュースより