さぁ、今回はその1の続きです。
ロス・ヴァスコス、さらにその上のグラン・レゼルブ(長期熟成させた上級グレード)。
これはカベルネ・ソーヴィニヨン主体で造ったワインで、本家のボルドーワインのように何種類かの品種をブレンドした複雑な味わいのワインではないけれど、デイリーワインとしては十分だ!
なので、僕が経営していたバーにも置くことにした。
その頃から、バーの近所のステーキハウスのオーナー、梅原さんがお店にちょくちょく来てくれていた。
ある時、この梅原さんがロス・ヴァスコスを飲んで、
「え? このワイン初めて見るけど、美味しいな」
と評価してくれた。
後にこの人は、僕をワインの世界の奥深くまで連れていってくれた大先輩だ。
梅原さんは、自分の100本以上あるワインストックの中から、名だたる有名ワインを飲ませてくれたり、僕の誕生日には、自分のお店のメニューにもない肉や魚介料理のオードブルと一緒にワインをプレゼントしてくれたり。
おそらく多くの日本人は、きっと死ぬまで飲むことはないであろう、ボルドーの宝石のようなワインを何本も飲ませてもらった。
ゴルゴンゾーラのような青カビチーズにハチミツをたっぷりかけると最高に美味しくなる。
チーズの王様とも言われるウォッシュチーズのエポワスには、同じ産地のブルゴーニュのピノ・ノワールが最高だ!
フォアグラには、ソーテルヌの貴腐ワインが最高の組み合わせだ!
……とか、とにかくホントにいろんなことを教えてもらった。
いろんな所にも招待してくれたし、ステーキハウスに併設しているワインバーでも、本当にいろんなものをご馳走してくれた。
そして今回。
脳卒中で倒れてリハビリ病院に長期入院している最中、僕が誕生日を迎えた日にも、いつも僕のバーにプレゼントを持参して来てくれていた時と同じように、入院している病院に、取っ手付きの木箱に豪勢なワインを2本入れて持ってきてくれた。
時はコロナ禍後とはいえ、まだまだ病院内の規制は厳しくて、お見舞いに来てもらっても会わせてもらえなかった。
そこで梅原さんは看護師さんに、
「これ、お見舞いなんで渡しといて下さい」
と木箱を渡したところ、重さに何か異変を感じた看護師さんが、
「あの~、中身はなんですか?」
と尋ねた。
そこで正直に、
「ワインです」
と答えたところ、
「病院にお酒を持ち込まれては困りますし、患者さんにお酒は渡せません!」
と断られたそうで……。
(当たり前www)
その後すぐ、その看護師さんが僕の所に来て、その経緯を知らせてくれた。
話を聞いてピンときた僕は、慌てて梅原さんに電話した。
すると、まだ病院の1階にいるみたいだったので、速攻で下まで降りていき、無事ワインは受け取れました。
入院していても例年通り欠かさずワインをプレゼントしてくれる律儀さと、入院している患者に酒を持ってくる破天荒さ!
僕は本当にこの人が大好きだ(o^^o)
以前、昼間に突然、梅原さんから電話が掛かってきた。
『ちょっと聞きたいことがあるんやけど』
「え? どうしたんですか?」
『エリック・クラプトンとジェフ・ベックのライブ、キミならどっちを選ぶ?』
「今はエリック・クラプトンの方が万人受けして売れてますけど、僕なら迷わずジェフ・ベックですね!」
『なるほど。ありがとう』
プーップー。
と、そのまま電話は切れた。
後日、
「結局、どっちに行ったんですか?」
と聞いてみると、
『どっちも行って最前列で観た』
だってwww
この人はウン十万円払って最前列のチケットを手に入れて、何かのペットボトルにワインを入れて、最前列でそれをラッパ飲みしながらライブを楽しむ!
そんな人だ(o^^o)
他にもいっぱい逸話があるが、割愛しますwww
この人には東京まで泊まりで、エノテカ主催の大きなワイン会にも連れて行ってもらった。
今は亡き川島なお美さんや、世界一になったソムリエの田崎真也さんなどと同じパーティーで、ボルドーの有名シャトーの代表者と同じテーブルを囲み、フレンチのフルコースと、ボルドーの有名50シャトーのワイン50種類飲み放題という、超豪華な世界を堪能させてもらったり……。
などなど。
言い出したらキリがないほど、いろんな経験をさせてもらった。
今の僕の飲食に関する価値観に多大なる影響を与えてくれた大先輩、梅原さんの話になってしまったけど、この大先輩とは、まだまだ末永くお付き合いをお願いしたい(o^^o)
こんな体になってしまって、今までのようにアクティブなお付き合いはしにくくなってしまった。
けど、これで終わりじゃない。
アクティブに動けるようになったら、またリゾートヴィラでプライベートパーティーでもやりたいです!
「いつかまた」ではなく、「近いうちに」です!
てことで、今回は大先輩の話になっちゃいましたが、番外編だし、僕にとっては「ワインと言えば梅原さん」なので、どうかご容赦をwww
ではまた!