食のトレンドのシフトが顕著になってきている。昨年度はパン店の倒産件数が過去最高になた一方で、おにぎり専門店の新規出店数が前年比で1.5倍になったとのことだ。

パンの原料である小麦は需要の8割を輸入している。円安や原材料高がパン店の経営を圧迫している。焼く行程のあるパン製造は光熱費の負担も大きい。これに対して、おにぎりの原材料は100%国内供給できるコメだ。出店コストも安い利点もある。特に最近訪日客から人気だ。
おにぎりは「ごちそうおにぎり」は見た目にも華やかでSNS映えを求める若者や訪日客からも多くの支持を集めており、需要拡大につながっている。
おにぎり専門店はおおがかりな調理器具は不要で、製造に高度な技術も必要ないので人材も確保しやすいし、出店費用も少額で済む。梅干しや昆布などの具材は保存性が高く、食品ロスも少ないなどメリットが多い。
海外出店する店舗も増加している。農林水産省は輸出支援など強化している。

日本が得意な食品が海外に普及してビジネスになるとは、寿司に次いで頼もしい。