米国とイランが対立し、中東情勢が緊迫化している。日本のエネルギー安全保障は常に古くて新しい課題だ。今は、日本の原子力発電は殆ど死に体であり、日本政府が決めたエネルギー全体の原子力比率を30%程度にする、というのは守れそうもない。右の日本の電源構成グラフ参照、クリックで拡大。

また、日本のエネルギー自給率は、2017年現在、たった9.6%なのだ。右のエネルギー自給率比較参照、クリックで拡大。

日本が必要とするエネルギー資源の中では石油が約4割を占めているが、そのうちの86%を、政治情勢が不安定な中東地域からの輸入に依存してる実情だ。 再生可能エネルギー比率は増してはいるものの、伸びは芳しくない。例え比率が増しても基幹的エネルギーにはなり得ないだろう。

この主要国のエネルギー自給率をみて、ふと、思った。ノルウェーが自給率792.6%なのだ。要するにエネルギーが有り余っているのだ。そこでそのエネルギーを電気エネルギーとして買ったらどうか、という発想だ。電気エネルギーは送電線により即時に運搬可能だし、距離もさほど問題にならない。確かにノルウェーは遠いが送電線に超伝導を使えばさほどエネルギーロスは発生しない。効率的に買うことができるのではないか。ノルウェーは政治的に安定した国であり、安定的に買うことが出来る。