夫は多分、寄り添い方が分からない人だったんだと思います。
寄り添うと一言で言っても、寄り添い方は人それぞれで、感じ方もまた、人それぞれだと思います。
なので、寄り添うとはどういう事か?と考えると、きっと正解は無い。
私自身が思う寄り添うという事は、相手の気持ちや思いを考え、頭から否定しないということ。
バイクが好きだった夫、癌が分かってからもバイクは続けたいと言っていた。
私自身、色々思う事はあったけれど、夫のその気持ちも分からない訳ではなかったし、何よりも分かってあげたかった。
だから、好きな事をすることに対して、反対はしなかった。
これが、私の夫への寄り添い方でした。
此処からは、子供の通院の話に戻ります。
夫は、平日に急遽、仕事が休みになる事もたまにあって。
その時にたまたま病院の日が重なれば、一緒に行ってくれました。
でもその他は基本、やっぱり一人でした。
夫に、お願いした時もありました。
○月○日、病院の日だから仕事休み取って一緒に行って欲しいと。
でも夫はいつも微妙な顔をして「厳しい」と言いました。
それでも何とかお願いして、半休を取って貰って一緒に来て貰った事もあったけど、でも何かが可笑しい事に気付きました。
夫は、自分の為(バイク)には、仕事の休みを取れるのです。
それはもしかしたら数ヶ月も前から調整をして休みを取っていたのかもしれないけれど、病院だって1ヶ月も前から予約が入っているので急遽休みを取って欲しいとお願いしていた訳ではない。
ましてや、自分の子供の事。
夫に対する不満は、どんどん大きくなっていきました。
仕事をしている以上、休みを取る事も中々難しいのは分かっていたし、何がなんでも休みを取って欲しいとも思ってなかったし、無理なら無理で別にそれで良かった。
要は、言い方一つで相手の受け取り方も変わるという事。
心配に思う事、不安に思う事、それらを話した上で、出来れば仕事を休んで一緒に行って欲しい事をお願いする。
それに対し、頭から「厳しい」と言われるのと、「取れるかどうか分からないけど、調整してみる。取れなかったらごめんね」と言われるのとでは、相手の受け取り方は全然違います。
私は、頭から「厳しい」と言われるのではなく、口だけでも良いから「調整してみる」と言って貰いたかった。
それだけでも、少しは私の気持ちは救われたと思うんです。