先日書いた、プリアンプの記事が多くの方から賞賛いただいたようで、結構気を良くしたので、ま~続きをとも思ったけど、この測定方法はちょっと手間だけど簡単で誰でもできるし、FREEのアナライザーとかでも出来るので多くの方はご存じだろうけど駆け出しの人とかにも紹介したいね。

 

まず、今回使用した倍音の測定ソフトは多くのメーカーがプロモーションの時に割と統一した情報をユーザーに見てもらうために差しさわりが無く、しかも正確に測定出来て、手に入りやすいアナライザーを、という感じでよく目にする。

名前は VST Plugin ANLYSERという。Christian-W.Buddeさんの作品だ。

 

 

インターフェイスとかは特になく、測定したいプラグインを読み込み

・イコライザーカーブの動きや方

・倍音

・コンプの潰し加減

その他諸々多くの情報を解析できるようだ。

ただ、残念なことに32bit版しかないのでプラグインを解析するにあたってはわざわざ32bit版をインストール必要がある。64bit版の開発に関しては寄付の感じいかんで書き換えるかどうか検討中のようだ。

 

あと、測定できるプラグインは1個づつ。複数の組み合わせは出来ないようだ。

 

と、いうことで、今回のような倍音のいわゆるハーモニックスディストーションの出方を測定する方法を別途模索しなければならないよね。

ま~通常のDAWとかでも出来るのだろうけど、出来れば高精度のアナライザーがあると助かる。

 

ツールとして有名どころは

・ボクサンゴとかいうところの「Span」

・有料EQで人気のFab ProQ2のアナライザー部分。

・今セール中のizotopeのヤツ(オゾンやニュートンのプロダクションバンドルとかに付いてくる)

・ブルーキャットとかもいいかも。無料。

・meldaのも有り。無料。

 

ま~好き好きだと思うんだけど。

 

倍音をそこそこ測定するには通常のデフォルトっぽい使い方だと何次倍音とか読みずらいので、少し設定する必要がある。

用はスペクトルアナライザーのブロックを細かに出す表示に変える。

 

例えばSPANの場合

 

こんな感じでブロック数を最大にする。さらに、倍音測定の場合、倍音の出力が小さかったりするのでデシベルの低いのも見れるようにする。

 

pro-Q2のばあい

 

こんな感じ。

 

●やり方としては

1khzのサイン波を結構な音量で出力してプラグインを通す。だけ。

注意としてはオーディオ出力させるとものすごくうるさい。とくに微小な倍音を確認するのは注意だな。

あと、倍音がグラフには出てるが出力的に可聴範囲な音量なのかグラフに対する可聴レベルは確認しておくのが吉。

 

そもそも、サイン波なので微妙な倍音付加で音がどう変わるかは聞いてみても良く解らないことがある。可聴出来なくても倍音としては立派なエネルギーなので集まってくると当然音には影響が出るし、波形も変わる。

 

と、いうことで、今度は倍音がそこそこそろったノコギリ波で確かめてみたりする。

●まず最初はバイパスした時のノコギリ波

 

●で、プリアンプを通して倍音を付加してみる。

 

スペクトルは意外と変わらないようでもオシロスコープの波形は変形しているのが解るだろうか?

 

とうぜん、楽器もサイン波だけ鳴らすようなのは滅多にない。多くの楽器はそれぞれ独特な倍音を持っている。

そうなると、アンプとかエフェクターで付加された倍音に影響されてくる。

 

さらに、倍音増幅ということで同じサイン波にチューブアンプで歪ませた設定を掛けてみる。

 

いわゆるリードサウンドになるのだけど、当然波形も変わるし、倍音もびっくりするくらい出てしまう。

 

次はさらにオーバードライブさせたサイン波。オシロスコープの波形も見やすいように100hzから200hzの間当たりの周波数で鳴らしてみた。150hz?

 

倍音が凄く増えて波形もザクッとみると矩形波形に近くなっているような気がしない?

ここまでくるとすべての整数倍音が現れるのだけど、倍音には基音とその次の2次倍音、次の3次倍音、4字熟語、5次倍音・・・・といっぱい現れてくる。

 

で、注目は偶数倍音と奇数倍音の出方の感じ。

シンセのとこでも書いたような書かないような気がしたけど、整数倍音がなだらかにきれいなカーブでそろっていくとノコギリ波になって、奇数倍音だけだと矩形はになる。とかの方式みたいなのがあって、倍音がいっぱいあるとキラキラした音になり、奇数倍音はウォームな感じになるような感じ。

 

とこんな感じでプリアンプとかに話を戻すと倍音が出ているプリアンプとかは奇数偶数の微妙な山を作ってくる。数こそ少ないが音楽的にいろんな周波数が集まてくると微弱ながらウォーム感や明るい感じ、暗い感じと音質が変わるような気がする。

 

とうぜん、こういった装置はソフトで有れ実機(ハード)で有れ設計者はカッコよくなるように作るので、うまく使いこなせば良い鳴りがでるはず。なんだけど、ここいらへんがいろいろ設定のしどころなんだ。そして、おっさんが言うほど単純じゃない。奥が深いんだな。

 

と、ここまでを一区切りにして倍音は何気に取り扱いが難しいのでなんとかお手軽にできないものか・・・とここのところ人気なのがテープシミュレーション系なんだと思う。

とうぜん、コンソースシミュレーションとか出来るだけ多くのトラックに差し込んでいい音になるような感じだ。

 

ま~それに逆行してアコースティカオーディオは激重のいくつもトラックに挿せない、しかしながら美音が出やすいジレンマなプラグインを出してくるから笑っちゃう。で、買っちゃう。

ま~じっさい、ハードウェアでそういったことすると結構な金額と電力が必要になるのを低予算でやれるから吉としとこう。

 

さてさて、ここいら辺までは整数倍音とか言うやつの話だけど、整数つ~のがあることは非整数倍音つ~のもある。もはや倍音か??というところはおいておいて、いわゆる「ノイズ」

 

●ノイズ

これを語ると日が暮れちゃうのでざっくりと。

ノイズは色々楽器に含まれ自然界にありとあらゆるところで出ている。なんか悪い意味でとらわれている「ダメな奴」的な扱いだけど、ノイズもうまいこと制御できるとこれが素晴らしいことになるような、ならないような感じだ。

 

ガツンと来るノイズの使い方もあればザーという使い方もあるのだけど、例えば、リバーブとかを見ると一見クリアな残響とか良いと思われると思うが、表現上それはありだと思う。

ただ、クリアな初期反射がいっぱい集まってゴチャゴチャしていく淘汰先はホワイトノイズの成分だ。ザーという感じではなく、スーという感じで儚げに消えていく。まるで、おっさん詩人??

こいつを上手く使いこなせば空間の表現になるんだよな。

たとえば、トンネルの中で、サイン波のインポルスを出すと終わりの方はノイズだ。とは言わないにしてもノイズぽくはないかい?

 

なんつって、偉そうに語ってしまったが、結構おっさんの思い違いや思い込み、野生の感で書いちゃったりしてるから気になる方は詳しい文献でも見て頂戴。

よく考えたら、おっさんは音響科学とか電気とか良く解らんとです。w

 

訂正しなければならない箇所ご指摘いただければ直します。w

 

あと、関連のもののリンク先とか勝手に張ったりすると怒られちゃいそうなので調べてください。出来るだけ、変なところに行かないように書いてるつもりなんだけど、メーカー名や商品は間違いだらけ。