山口なつお オフィシャルブログ「レポートブログアメーバ版」Powered by Ameba-NHK 山口なつおは、1月8日午前、NHK番組「日曜討論」に出演し、社会保障と税の一体改革など今年の重要政治課題について、インタビューに答える形で大要次のような見解を示した。

【今年の課題】

一、昨年の大震災に対する本格的な復興を成し遂げるべきだ。復興庁、復興特区、予算という道具がそろったので、現場で最大限に生かしてもらいたい。また、 デフレを脱却する経済成長戦略に取り組む。さらに「やると言ってやれない」「やらないと言ってやる」という政治がまかり通っているので、政治に信頼を取り 戻すことに重きを置きたい。

一、(日本政治の見通しについて)与党側が混乱の中で物事を強引に進めようとしている。これを打開して、国民に希望を与える政治にすべきだ。

【社会保障と税の一体改革】

一、(政府・民主党の素案に対する評価は)民主党の主張してきたことと整合性がない。消費税は上げないと言ってきたが、「上げる」と変わり、国民との約束 に反する。特に年金については、今の制度はダメだから抜本的に変え、一元化して最低保障年金7万円を全額消費税でやると言ってきた。その具体的な姿が何も 示されておらず、これでは何を協議していいのか、よく分からない。

また、離党者が出たり、反対論がくすぶったり、国民新党も含めた与党の合意にも、なり切れていない。

一、(与党側が与野党協議を呼び掛けているが)われわれは2010年12月に「新しい福祉社会ビジョン」を提示しており、むしろ、われわれから協議を呼び掛けていて準備はできている。しかし、素案がそういう内容だから、合意に至るかどうかは大きな疑問が残る。

一、(公明党としてはどういう社会保障をめざすのかについて)国民一人一人の生活に即して、生涯にわたって生活保障をしていく。年金、医療、介護だけでな く、子育てや雇用も含めてトータルで考えるべきだ。また、「新しい福祉」として、うつ、不登校といった社会リスクに対する施策も必要だ。

【通常国会の対応】

一、(問責2閣僚の交代がない場合の対応は)一院の意思は重い。問責決議が可決後も、(2閣僚は)不適切な言動を繰り返している。国民世論も交代を望んで いる。無理やりに、国会審議にそのまま臨む方がレベルの低い国会審議のスタートになる。審議できる環境をしっかり整えるため、けじめをつけてもらたい。

一、(郵政改革法案の修正協議について)民営化の趣旨に沿った見直しで、合意をつくり出すことに全力を挙げたい。営々と築いた(郵便事業の)インフラは非常に大事であり、これが傷ついていくのを放置はできない。

【議員定数削減、選挙制度改革】

一、(国会議員の定数削減について)当然やるべきだが、本来は、選挙制度の抜本改革の中で実現することだ。国会議員が身を切る実践をというのであれば、定数削減よりも、歳費を削減すべきだ。

一、(1票の格差是正と選挙制度改革について)1票の格差も、選挙制度も、民意が歪められているのが問題点だろう。抜本的な改革と1票の格差の是正、いずれも合意をつくり出し、民意が正しく反映されるという原点に戻るべきだ。

衆院解散 「会期末が一つの節目」

【解散・総選挙】

一、(早期解散を求めるかについて)われわれは受け身の立場だから「常在戦場」の構えで臨みたい。国民に信を問うべきテーマがはっきりすれば、いつでもやるべきだ。

一、(具体的な解散時期について)予算は国民生活に重要であり、衆院で可決すれば成立の見込みがある。ここで解散というのは、あまり現実的でない。与党が消費税増税関連法案を出すとか、(予算関連の)歳入法案に大きな知恵が出なければ、会期末というのが一つの節目だろう。

一、(「話し合い解散」について)本来、解散というのは、政権運営の是非を問うものだ。政権側が出してきた法案に賛成して解散するというのは筋が違う。堂々と互いの主張を掲げ、国民に争点を示して議論を重ねることが大事だ。