バッフルボードの形状。 | くるまの達人

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とか、タイトルで謳いながら、実はただの日記だったりするけど、いいですか?

もうお盆休みに入られた方も多いと思
います。わたしは……もちろん今年も
休めそうにありません。まあマジメに
会社勤めをしてない罰みたいなもんで、
やりたいことが多いくせに歩みが遅い
場合、時間で調整するしかないわけで。

ただ家人には申し訳なく、このときば
かりは結婚したことを後悔します。離
縁状を突きつけられても仕方ないなぁ
と心苦しくなる年数回の世間様的長期
休暇時期を過ごしています。



ガレージがずいぶん散らかってきたの
で、少し片づけることにしたのですが、
段バール箱にバサッと放り込んだスピ
ーカーシステムのバッフルボード試作
の跡形に目が留まりました。


ヤマグチが作るスピーカーシステムの
バッフルボードは、なぜ変なカタチを
しているんですか? と訊ねられたこ
とがあります。

確かに変なカタチをしています。


これはですね、スピーカーシステムを
取り付ける周辺のパネルを、できるだ
け制振したいからなんです。

本当は丸く作っておけば、試作もめち
ゃくちゃ楽になりますし、汎用性が出
てきて、ボディの取り付け穴径さえ合
っていればあんなクルマやこんなクル
マにも装着できるようになるんですが、
そこは潔く捨てて、車種別専用として
います。まことに商売下手だと思いま
すが、別にそこはどうでもいいんです。
それよりも、そのクルマごとの最高を
追求したいと思っての、変なカタチな
んです。

大きな凹凸があって逃げなきゃいけな
いところまでめいっぱい拡げた型紙を
取って、手作業で試作を作って現物合
わせであちこち調整して、CADデー
タを製作して製品版の試作を作っても
らって、必要であればさらに修正を加
えたデータを作って製品版の製作を依
頼するという、なんとも原始的な手順
を踏んでます。

「モーター日本」第12回のエンディ
ングテロップにも書きましたが、もの
作りの現場というのは、多くの人が想
像しているよりもずっとずっと地味で
す。例えばスポーツカーづくりといえ
ば、テストコースを疾走してエンジン
フィーリングやハンドリングを試すよ
うな、クルマ好きにとってはなんとも
楽しげに映る景色ばかりを想像しがち
ですが、現場で流れるほとんどすべて
の時間は、砂浜の砂を選別するような
膨大な作業を地道にコツコツ進めるよ
うなものです。

まあ、わたしのスピーカーシステム創
りをそんな立派な仕事と比べるのは失
礼千万なのですが、基本は同じです。


というわけで、もう少ししたら用済み
試作の束の中に、現在試作運用中のN
Dロードスター用が加わることになり
ます。


なにを書いているんだかわからなくな
ってきましたが、そろそろ片づけに戻
ります。ガレージも相当に暑くなって
きました。今年は猛暑のお盆休みです。
皆さんもくれぐれも熱中症などに掛か
らないようにお過ごしください。



山口宗久(YAMAGUCHI-MUNEHISA.COM)
webTV「モーター日本」
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