木造車両「モハ103」、冬を越せ | 山形県広域情報のブログ

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本格的な降雪を前に、西川町の「月山の酒蔵資料館」にある旧山形交通三山線の木造車両「モハ103」が、雪よけ屋根で覆われた。長年の屋外展示による老朽化や雪などによる損壊で今季の越冬が不安視されていたが、「地区のシンボル」を守ろうと住民有志が町の補助を受けて建設。来年度にはクラウドファンディングを活用し、全国的に貴重な木造車両の修繕に向けて動き出そうとしている。


 屋根を作ったのは、住民で組織する「間沢地区地域づくり委員会」。60~80代の三山線に関心のある住民や、山形交通の元社員が所属し、県外の鉄道博物館を訪れるなどして保存方法を模索してきた。

 モハ103は1926(大正15)年に開通した三山線の第1号の車両で、寒河江―西川間で通勤や通学に利用された。三山線は74(昭和49)年に廃止。同館を運営する設楽酒造店の先々代社長が山形交通の役員だったこともあり、車両を引き取り76(同51)年から同館敷地に展示し、子どもたちなどの人気を集めた。


 ペンキを塗り替えるなどし維持してきたが、屋外に展示したままで老朽化が著しかったことに加え、2017年から18年にかけての降雪で車両の屋根の一部が押しつぶされた。19年春に被害を確認した同店の設楽厚彦社長は「この冬は乗り越えられない」とし、町や地元住民に車両を無償譲渡する意向を示していた。

 壊れた車両の修繕費は約1千万円と見込まれ、同委員会は維持に向けて町と協議。今冬をしのぐための独自の応急処置として、雪よけのトタン屋根設置を計画。町の地域づくりへの補助金を活用し、23日に屋根が完成した。同委員会の奥山敏行委員長は「ひとまず安心だが、間沢地区だけでは修繕費をまかなえない。クラウドファンディングなどで多くの人に支援を呼び掛け、町民や鉄道ファンの見える場所で車両を修理していきたい」と話す。

 今月には鉄道文化財アドバイザーの笹田昌宏さん=滋賀県甲賀市=を町内に招き、クラウドファンディングの中身や保存方法を協議する。車両を生かすために、三山線開通間もないころから間沢地区で続く「西川菊まつり」と木造車両のコラボ展示も思い描く。奥山委員長は「菊まつりと三山線は間沢に活気があった時代の象徴だ」とし、現在の同まつり会場の町交流センターあいべに展示施設を整備する計画案も町に提出。「町民や鉄道ファンの力を結集し、まずは修繕を実現したい」としている。



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