明るい明日のため、セロトニンを増やす


 秋が深まる中、自然観察の記事は滞っております。前回の社会に関する記事の追補的な記事です(前回の記事は取り下げました)。毎回ながら、前置きが長くなってしまいました。


 なお、ここで言う「自由主義」は、前回の記事でも説明していますが、ネオリベラリズムなど放任に近い政策や、争いを旨とする強者優遇の精神や起こる結果も含めて幅広く(混沌、闘争的な状況、不寛容、排他性、社会問題「不共有」、自己責任主義、富や権力や自由が独占される状況、自国の都合を他国に押し付ける拡張志向、国粋主義や全体主義も指して)この語を使用し、「小さな政府」とほぼ同義でも使用します。独占を回避し互助と社会の安定を志向し「共有」を基礎として自分たちで運営する(自由も制約する)社会のありようを「民主主義(大きな政府)」とし「自由主義(小さな政府)」と対立概念としました。自由主義の側には全体主義という権力や自由の一切独占される極限がありますが、民主主義の側には思い浮かびません。非対称で、二極対立のような考え方とは違うのかもしれません。「共有」「民主主義」には「透明性」が必須で、自由主義の権力の独占では、しばしば「私物化」が起こり「隠蔽」され民主主義は成り立たなくなります。
 「自由主義(小さな政府)」を「強権と放置(兵站なしで戦え)」により人をスポイルする政策と喩え(新型コロナ対策でも明らか)、「民主主義(大きな政府)」を助け合いにより多くの人を生かす政策と喩えました。

 なお、この考え方によれば、明治政府、大日本帝国憲法統治下の日本、ナチス、ソ連、米国共和党、日本の現自民党、全て自由主義です。民主主義と言えるのは、北欧諸国やニュージーランドなど社会民主主義の少数の国のみです。現日本も現状の政策のありようは自由主義であり民主主義とは言い難いです。自由主義と民主主義の混同は甚だしいと思います。

 日本国憲法の「公共の福祉」という考え方は民主主義を象徴するものです。闘争的な自由主義に対してということなら自衛権を超える戦力の不保持も民主主義でしょう。「公共の福祉」を「公の秩序」という国家権力にしたり、「個人」を「人」に変えて(個人の良心を否定した明治の教育勅語のように)、全体主義を志向したらもはや民主主義ではなくなります(自民党が2012改憲案で示すのはそうした全体主義の方向です)。与党自民党は中曽根政権以来、「小さな政府」をとり続け、小選挙区制が導入され、小泉政権など、どんどん自由主義が濃厚になっています。憲法は民主主義の要素を持っているけれども、政府与党の政権運営、政策の根幹は自由主義で、だから民主主義とは言い難いということです。(小選挙区制は闘争的に「勝ち負け」を決め独占を作るため自由主義の制度。日本の比例代表との「並立制」は社会民主主義での「併用制」とは違い、政党への票で議席配分する機能はないため実質的な小選挙区制です。「独占」を生む以外に、闘争的であるため、選挙運動で情報が歪み、「透明性」が失われる点からも民主主義にはなりません。)


 自由主義は強権で自由を抑制し、民主主義は国民自身が立法(話し合いと合意)により自由を抑制(統制)します(同調圧力による自粛とは全く違います。「強者に靡く」同調圧力は自由主義で起こり強権支配と同類です。話し合いと合意なら、例えば新型コロナ対策の規制では補償がつくでしょう。同調圧力には補償はありませんから。数の力を頼む今の日本の国会運営には話し合いと合意はありません。つまり強権です。)。一見、自由の統制は似ていますが、自由主義のほうは権力を抑制しません(「強者はどんどん強くなれ」が自由主義ですから)。ここが最大の違いです。そもそも強権自体が自由主義なので統制の効果を発揮しません(ただ押さえつけて煽ってもモラルが乱れるだけ)。政権政党の政治家ですらこのことがわからないのだろうか、それとも支持団体への配慮なのだろうか(特に2012改憲案を指して)。危なくて仕方ありません。

 石破氏が人気があると言いますが、2012改憲案を持ち上げる人なので論外です。河野氏も「ぬくもり」という真偽が量りにくい言葉を持ち出して詐欺の手法に走っています。「小さな政府(いわゆる保守)」にぬくもりは感じません。安倍政権が「1億総活躍」と言いながら、人をスポイルする「小さな政府」をやったように(言っていることとやっていることが真逆)、河野氏が総理になれば詐欺の政治が始まりそうです。また、自民党総裁選で、「生活保護に頼る人=お荷物」の意識を転換し、「人材」として生かすことを提案する候補は遂に誰もありませんでした。やはり「小さな政府」です。

 「小さな政府」を続行した場合、「全体主義体制」の寿命がかつての日本やソ連の例から70数年とすれば、中曽根政権から数えれば、あと30数年で、全体主義の困窮の中、日本は崩壊するかもしれません。

 

↓2021/11/1追記

 

 


 自由主義は煽り、煽られて連鎖し、自らも自由主義に染まる者や自由主義を忌避していた者をも巻き込んで拡大します。自由主義「小さな政府」が連鎖的に人々のモラルを低下させる(日本人の場合は、もともとの自由主義の傾向、冷酷さが、よりあからさまに引き出される)ことも間違いないでしょう。

 日本人に、自由主義を煽る政策は採るべきではありませんし、そもそも自由主義「小さな政府」では経済成長は全く持続しません(例えば、中曽根政権→新自由主義→バブル→崩壊→超長期低迷)。「兵站なしで戦え」の政策ですから、最初は勢いで持っても持続し得ないのは明白です(大量の犠牲が出るだけ)。富や権力や自由ばかり独占し社会問題を「共有」しない「小さな政府」はいつか崩壊します。戦争の歴史も含めて、歴史に学ぶ必要があります。2012自民党改憲案は明らかに国粋主義(国家主義、全体主義)が反映されており、とんでもないと思います(前の記事参照)。国際関係では、対話のルートは失われないようにしないと、情報の「透明性」が途絶えれば「共有」「民主主義」はありません。


 今期の大河ドラマ「青天を衝け」の中で徳川慶喜が、薩摩の攻撃で戦闘が始まったと知らせを受け、殺気立つ幕臣たちを見た時の「罠だ!あれほど待てば時は来ると言ったのに」というセリフを思い出します。意図的にこの自由主義の連鎖作用が利用されることもあることが描かれています(「挑発」のことです)。日本の小選挙区制導入には、そのような陰謀的なものは無かったでしょうが、様々に政治が劣化(一強政治、官邸支配(全体主義体質)、よく言われる議員の小粒化、罵倒の応酬など)させられたことは間違いありません。
 余談ですが、反発を利用して戦に引きずり出す「挑発」とは逆に、古来から洋の東西問わずあるのが、取り囲んで「声」で威圧し(なるべく戦わず)屈服させる戦術です(戦力が有利な場合に限られると思いますが)。旧約聖書の「ジェリコの戦い」(これは黒人霊歌になっているので知っていました。声とラッパの音で城壁が崩れ落ちたという歌詞になってはいますが。)、中国の「四面楚歌」(それでも項羽は最後まで戦った)、そして日本の「大阪の冬の陣」(包囲して毎夜三度、鬨の声を上げ鉄砲の音を響かせた)などがあります。

 徳川幕府は、戦国時代という自由主義の世を制して誕生し、自由主義とは違う「大きな政府」の要素を持った統治により社会を安定させました。そして、明治以降、再び自由主義の時代となりますが、そう考えると、徳川の世は稀有であったと思います。

 

(2021/9/19追記 個人レベルでも、チームの仕事で「これは私の手柄、このミスは私ではない」という意識は独占所有(自由主義)の文化で生じ、これが隠蔽を生むとチームにマイナスとなり大事故にもつながることを追記。

 なお、著作物について一定期間権利の独占が保護されるのは、「成果の横取り」に対するブレーキでしょう。

 「強者に靡く」(日本人の)自由主義的性質は、混乱を恐れ安定を求めることの現れで、これに強者優遇の自由主義が加わることが自由主義を暴走させるのであって、「混乱を恐れ安定を求める」こと自体は悪くないと追記。

 自由主義は争いを旨とし独占支配を導くものであり、自由主義濃厚なトランプ政権の最後、トランプ大統領が核攻撃を行うことが危ぶまれたと軍幹部が明かしたこと、そして国粋主義、全体主義も自由主義であることを追記。戦争へと導くのは間違いなく自由主義「小さな政府」です。)

(その他の追記事項)
〇「勝ち負け」を闘争的に決めて独占支配を作る小選挙区制の選挙運動では情報の「透明性」は毀損し民主主義が成立しない。特に「小さな政府」の自民党は選挙などで、「小さな政府」とは矛盾した「きれい事」を平然と掲げ、言っていることとやっていることが完全に乖離する(詐欺的な政治)。
〇「煽る」「熱狂」は理性を失わせ自由主義を濃縮させる。
〇日本の刑事裁判の有罪率の異常な高さ(検察官の関与の違いはあるとしても)、逮捕されただけで犯人だと偏見を持つ国民性には、「強者に靡く」自由主義の国民性が現れている。
〇国粋主義(自国優位思想、国家第一主義)は、民主主義の「公共」「公益」を装って浸潤してくる。
 など


やっと本題です。

 「身近なことでも多数決(自由主義=非民主主義)をなるべく避けて、腹を割った話し合いと合意(民主主義)で」は最初から記載した一つの提案でしたが、もう一つ、セロトニンの少なさが様々な弊害の根源ならば、「セロトニンを増やす健康法も改善法になるのではないか」という「実効性不明の思いつき」です(そもそも多くの人がやらないと意味もないのでしょうし)。遺伝的なセロトニントランスポーターの少なさを補うほどの効果を生むのかについては、研究者でもない私には全くわかりません。「竹槍」の発想かもしれませんが。
 
↓ネットで出てくる「セロトニンを増やす方法

●食べ物
大豆食品(味噌、とうふなど)、乳製品(チーズ、ヨーグルトなど)、米など穀物
肉や魚のトリプトファン(セロトニンの原料になるもの)は動物性たんぱく質に含まれるBCAAにより脳に取り込みにくいらしい。BCAA(Branched Chain Amino Acid 分岐鎖アミノ酸)
●日光浴
 日光が関係するということは、巣ごもりでセロトニンが減り、ますます自由主義的傾向の毒(前の記事参照)が強まった可能性もあります。
●ウォーキングなど単調なリズムを繰り返す運動
●音楽などで感涙する
●腸内環境を整える
(その他)
●呼吸を整える

しかし、大豆高騰のニュースがありました(食料品値上げのニュースは今年になってほかにもちょくちょくありました)。身近なスーパーでは今のところはまだ変化はありません。
NHKニュース9(2021/9/8)より、
大豆が急激な高騰、原因は天候による不作やバイオ燃料需要、米国からの海上輸送が従来は大豆を積み日本で降ろし中国で輸入品を載せてもどる形だったのが、アメリカの消費回復により中国からの生活品輸入か拡大し中国へのダイレクト往復輸送に回ってコンテナ不足となり輸送費が高騰(大豆だけでなくアメリカからの輸入難が当面続く)
小麦も高騰(気象による不作)

 お読みくださりありがとうごさいました。

(参考)
医療法人社団 平成医会「セロトニンの増加が心身に及ぼす効果2019.09.09」
https://heisei-ikai.or.jp/column/serotonin/
ほか