こんにちは、「山」です!(^^)

 

 

 

いよいよ夏到来ですね!そろそろ夏休みのプランを立てている方もいらっしゃるのではないでしょうか?国内に行かれる方、海外に行かれる方いらっしゃるかと思いますが、ぜひ良い夏休みをお過ごしください!(^^)

 

 

 

もしまだ夏休みの予定が無い方・・・そういう方は、そう!「山江田大洋 ルーキー診断士の種まき術」にお越しください!(^^)

熱いセミナーと冷たいビールの懇親会で、皆さんと楽しい時間を一緒に過ごしたいと思います!(^^)

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 さて、今日は診断士試験の「事例Ⅲ」のお話をします(^^)

といっても、今回は病院の中での話です!

 

 

 

最近病院では「患者フローマネジメント(PFM)」という言葉が流行しています。

昔は病院にとっての収入源は「いかに病床を埋めておくか(稼働率を高めるか)」が非常に重要でした。そのため、本当は退院できる患者さんでもいろいろな検査を追加して、入院料の変わる15日、30日を目安に退院させる、というケースが多かったと聞きます。

私も大学2年の頃歯科口腔外科に虫歯で入院した時はすでに元気になっていたのにちょうど2週間入院しました。今思い返すとそういう事だったのかと・・・。

 

 

 

ただ、それでは患者さんの負担も増えますし国の医療費も嵩みます。そこでDPC制度」というものが10数年前に導入され、病気の種類ごとに病院がもらえる収入・日数が決められ、早期に退院しないと病院としては利益が出ないという構造になりました。今では、いろいろと診療報酬の仕組みにより、退院時期を早めることにインセンティブが付くという制度が構築されています。

 

 

 

 そのような国ぐるみの「早期退院!」というキャンペーンの中、違う弊害が出てきます。治療は終わっても、まだ一人で歩いたり食事したりトイレに行ったりできない方が退院を強いられるケースが増え、いわゆる「介護難民」が増えるというものです。

 

 

 

 少子高齢化の影響で高齢者の独居、あるいは高齢夫婦二人暮らしの世帯が激増する中、国としても介護難民問題を放置するわけにはいきません。そこで、数年前には「医学的な治療は終わったけども、リハビリや介護施設の空床待ちをする場所」として、主にリハビリを行う「回復期リハビリテーション病棟」や、治療が終了してから在宅・介護施設に帰るための準備を行う「地域包括ケア病棟」という種類の病棟が新しくできました。

 

 

 

それらの病棟は、大病院の病棟よりも収入は低くなるものの、2か月~半年くらい一定の収入を貰えるので、導入する病院が増えています。特に中小規模の病院ではそれらの病棟を持つことで収入増にもなるため、全国的な病床数が増加しています。

 

そこで重要になってくるのが、「患者フローマネジメント」です。

 

治療が終了して、すぐに自宅や介護施設に帰れる患者様だったらいいのですが、たとえば

 

・自宅に帰るには、もう少しリハビリが必要

・介護施設に行く必要があるが、介護申請がまだできていない

・家族が遠くにおり、退院後は家族のそばに行く予定だが、引っ越しの段取りができていない

 

などといったケースでは、退院するのが数週間、数か月とずれ込んでしまいます。

しかし大病院としては収入のためには早期退院をしてもらわなければなりません。そこで必要になってくるのが、回復リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟を持つ病院と連携し、適切なタイミングで患者さんに病院を移ってもらう(転院)ことが必要となってきます。

 

 

 

ただし、「この患者さんは転院が必要!」と思い立ったらすぐ転院、とはいかないものです。転院先の病院もベッドが埋まっているかもしれません。そうなると違う病院を探したり、ベッドが空くのを待っている間にまた時間が過ぎてしまいます。

 

 

 

 大病院にとって重要なのは、患者さんが入院してきた人に「この患者さんは長くなりそう・・・」ということを判断し、入院してすぐに転院先の病院を探すことです。そして、そのためには患者さんの情報を早期から転院先と共有し、転院してから治療方針などに祖語が無いようにする必要があります。

 

 

 

そう考えていくと、患者フローマネジメントとはまさに、診断士試験でいうところの事例Ⅲの世界だな、と感じます。

情報を密に共有し、適切なタイミングで患者さんが転院できるようにする。それが双方の病院の収益にもつながるし、患者さんにとっても「介護難民」となることなく、ゆっくりと療養できる。

 

 

 

 ただし、患者さんは「モノ」ではありませんので、治療が遅れる方もいれば早まる人もいます。患者さんそれぞれの状態をよく見ながら、ひとりひとりの体・心に寄り添ったケアが求められます。

 

 

 

それを日々業務として実施されている病棟の看護師さん、先生方、医療ソーシャルワーカー、事務の方々には頭が下がる思いです。まだまだ病院同士の連携というのはできてないケースも多いですが、病院のため、患者さんのため、より一層私としても力を入れて支援していかねば、と思う今日この頃です(^^)

 

 

 

さて、セミナーまであと2週間弱。先日リハーサルを行い、着々と準備が進んでおります(^^)ぜひそちらの方もお楽しみに!