都市の大きさはあるクリスタル宇宙船

・そうこうするに、白く輝くものが頭上に出現し、急速にその輝きを増していく。間もなく、明るく輝くオーロラがずっと強烈にきらきら輝く光に消されてしまった。巨大な形のものが降下して、視界に入ってくる。都市の大きさはある。だが、途方もないほど大きなボワーッとした塊のクリスタル・シャンデリアのようで、まるでクリスマスの飾り物みたいに様々な色の光を閃かせたり点滅させたりしている。

「何・・・ 何だ それは?・・・・」

私は吃ってしまった。天から現われたものが私達の視野一杯に広がるのに完全に飲まれてしまっていた。私達から2、3キロ離れたところだ。

 

・「感動するのも当然だ。このクリスタル宇宙船は現在『地上の平和』号と命名されていて、あなたがたの太陽系の惑星間ヒエラルキーの最高の旗艦なのだ

 

 


『光の勢力は集合する』

―UFOと彼らの霊的使命―

ベンジャミン・クレーム   シェア・ジャパン出版 2010年5月

 

 

 

 <マイトレーヤに出現の先触れをする“星”>

・宇宙の兄弟たちは、マイトレーヤの出現と完全に関係しています。これらの4つの飛行物体は特別に要請されて飛行しました。それは非常に大きく、サッカー競技場の5倍ほどの大きさです。そのために煌めく他の星々に比較して大きく見えます。それらは金星や木星のような大きな惑星と同じくらいの大きさの星のように見えます。金星や木星を見た人がそれを“星”と間違えることも時々あります。

 

 <“星”を広く世界に知らせる>

“星”はもちろん天体としての星ではありません。“星”は宇宙船、UFOであり、巨大な宇宙船です。「通常の日常的な」偵察UFOは直径わずか25か30フィートで、かなり大きいですが、そこまで巨大ではありません。“星”は巨大で、フットボール競技場を5つ合わせたくらいの大きさがあります。

 

<マイトレーヤの光の飛行船>

・マイトレーヤは、光の船を持っています。それは赤またはオレンジがかった赤の球体としてしばしば見られます。それには、大勢の人が乗ることができます。マイトレーヤはロンドンのいろいろな寺院に住んでおられ、それぞれに数年を過ごされ、スワミたちを訓練し、世界中で教えるために彼らを送り出されます。これをする時、マイトレーヤはしばしば人々を宇宙船に連れて行かれるのです。

 


 

『古代核戦争の謎』

超古代文明滅亡の秘密と謎の遺物オーパーツの正体に迫る!!

南山宏  学研     2009/10/7

 

 

 

『マハーバーラタ』

物語の部分は、同じバーラタ王族に属しながら、クル族とパンダヴァ族の2支族が些細な不和対立をきっかけに、やはりヴィマーナと現代兵器を思わせる数々の超絶的な兵器を持ちだして、18日間の酸鼻をきわめた大戦争を繰り広げた結果、ようやくパンダヴァ族の勝利に帰するまでのてんまつが骨子となっている。

 

ムー王朝直系が治めた国

・――今から7万年前、その“母なる地”から一団のムー人が西へ向かい、まずビルマ(現ミャンマー)に移住した。彼らは母国の宗教と科学の伝道を目的とする“ナーカル(聖なる同胞”と呼ばれる賢者たちで、“ナーガ族”の名で知られるようになった。

 彼らはさらに西進して、インド東部の現ナーガランド地方に腰を落ちつけると、インド半島全土に“母なる地”の文明を広め、やがて約3万5000年前、首都をアヨージャに定めて、インド最初の国家“ナーガ帝国”を建設した。その初代の王の名は「ラーマ」といった。

 ナーガ帝国は、ムー大陸が約1万2000年前に大災厄で海中に消えてからも、“母なる地”の文化遺産の正当な継承者として数千年間栄華を誇ったが、やがて野蛮なアーリア人の侵入を受け、インダス文明の最後の輝きとして滅び去った。

 だが、アーリア人はナーガ族を残虐に抹殺する代わりに、まず巧みにその高い文化と思想を吸収して自分たちのものとしながら、徐々に駆逐していった。

 

・しかし、チャーチワードが「ラーマ王が、“太陽の子”と呼ばれるのは、“太陽の帝国”ムー植民地を治めるムー王朝直系の子孫という意味だ」としたことは、『ラーマーヤナ』の中で、人類の祖マヌが“太陽王朝”最初の王であり、そのマヌが建設したアヨージョの都にラーマ王が住んでいたとあることと、うまく符節が合う。

 チャーチワードが主張したナーガ帝国は、やはり“太古ラーマ文明”のことだったのだろうか?

 

ラーマ帝国に築かれた7大都市

・今から7万8000年前、太平洋の中央部を東西に幅広く横たわっていた巨大なレムリア大陸上に、人類初の文明が勃興し、およそ5万2000年にわたって隆盛を続けた。

 レムリアというのは今日の地質学上の名称(キツネザルの分布範囲を示す)で、本当の名はムークリアまたはムーといった。

 この“ムークリア文明”は、長い年月のうちに精神と物質のバランスがよくとれた非常に成熟した文明となった。

 

最古の聖典にも登場する飛行車

・太古ラーマ文明が高度の科学技術文明だったとすれば、“ヴィマーナ”(飛行車、空中船、空飛ぶ装置)はまさにそのシンボル的存在といえる。

 

・それによると“飛行車”の描写は、最古の聖典『リグ・ヴェ-ダ』に早くも登場する。ただし、ここではヴィマーナではなく“ラタ(山車)”という言葉だが、車は車でもその具体的説明を見れば“空飛ぶ装置”であることは明らかだ。

 

時速300キロを超える巡航速度

・『ラーマーヤナ』になると、ラタとヴィマーナの両方が、“飛行車”の意味で使われるようになる。

 

・『マハーバーラタ』では、カンジラル博士によれば、ヴィマーナに関する言及が41か所もある。

 

存在したヴィマーナの科学理論書

・しかし、ヴィマーナの実在性を、ひいては太古ラーマ文明そのものが存在したことを裏づける最も有力な古伝書は、『ヴィマーニカ、シャストラ(飛行車経典)』をおいてほかにはない。

 

 最新の設備と武器を備えた機体

・「飛行術の専門家によれば、空中を国から国へ、島から島へ、世界から世界へ飛行して移動できる機械を、ヴィマーナという」

 

化学の教科書のような動力源の記述

・「これらの力を生み出す発動機は導線、ばね、回転輪を使ってヴィマーナの機内に設置される」

 意味不明な言葉が多いが、ヴィマーナの基本的な推進原理は電磁気と化学反応作用の組み合わせと思われる。

 

だが、私たちが忘れてはならないのは、同書の著者や注解者たちも、太古の高度科学技術を十分に理解したうえで書いたわけではないという点だ。

『ヴィマ・シャス』の末尾近くには、紀元前10世紀より昔(紀元前30世紀より以前という説すらある)に生きた著者マハリシ・バラヴァージャのこんな言葉が記されている。

「(本書の内容は)私が古代の著作物を参照しつつ、貧しい能力をふりしぼって叙述したものである」

 この本は、彼らにとってもすでに太古に属していた時代の科学技術情報を、彼ら自身の時代と社会の制約の中で、精一杯正確に伝えようと努力した結果なのである。

 

さまざまなタイプのヴィマーナ

『ヴィマ・シャス』の最後の5分の1は、ヴィマーナの分類に関する章だ。

 この章の冒頭では、ずっと太古の神々の時代には“マントラの原理”“タントラの原理”で飛ぶヴィマーナが存在したが、現代(『ヴィマ・シャス』と同時代)では、“人間の造ったヴィマーナ”が飛ぶようになったと記されている。

 マントラ型のヴィマーナはプシュパカ種ほか25種類、タントラ型のヴィマーナはビラーヴァナ、ルクマ、スンダラ、トリプラの4タイプだと述べている。

 

現代でも通用する豊富な科学知識

だが、天文書『スーリヤ・シッダンタ』は、地球が丸くて自転していることを、中心に棒を貫通させた木製のボールで表現した。同書の天文学では、地球の直径が1万2615キロ、地球と月の距離が40万7077キロと計算されているが、この数字がどれだけ正確か、ためしに東京天文台編『理科年表』でも見ていただきたい。また、同種の文献『ゴラージャーヤ』では、物体を引っぱる重力の存在が明快に記され、『シッダンタ・シロマニ』には、地球が太陽の周囲を回る公転についてはっきりと述べられている。

 

残された大量殺戮兵器の記録

・悲しいことだが、戦争がテクノロジーの進歩を後押しするという真理は、どうやら太古でも現代でも変わらないらしい。『マハーバーラタ』全18編のうち少なくとも6編以上で、戦いやそこで使用されるさまざまな武器兵器の描写が出てくるからだ。

 

・強力な致死性兵器のひとつは“イシカ”である。

 この兵器の放散する白い塵を浴びると、兵士はたちどころに視覚も聴覚も嗅覚も奪われ、全身が火ぶくれ状態になってばたばた倒れていく。一種の放射線兵器か毒ガス兵器、あるいは細菌兵器を連想させる

 

空中都市が建設されていた!

・『マハーバーラタ』の戦いは、人間界のクル族とパンダヴァ族の抗争に神界のディーヴァ(善神)族とアスラ(魔神)族がからむというのが基本的な構図だが、実際には、ヴェーダ神話とヒンドゥー教神話からなるインド神話の複雑な系譜を反映して、入り組んだ話が多い

「サブハーパルヴァン」編では、おそらくまだ平和共存していた時代、魔神族の“設計技師長”マヤがパンダルヴァ族の最長老ユディスティラのために、“サブハー(空中宮殿)”を建設してやるくだりがある。マヤは“神々の設計技師”工芸神ヴィシュヴァカルマーと並んで、ヴィマーナの設計者ともされている。

 完成したサブハーは金銀その他の金属で造られ、8000人も収容でき、空を自由に移動できる美しい巨大な乗り物だった。喜んだ王が伝承学者の賢者ナラダに自慢すると、ナラダはインドラ、ヤーマ、ヴァルナ、クヴェーラ、ブラフマーの各神もすでに、それぞれすばらしいサブハーを持っていると諫める。

 

インドラのサブハーは全長1200キロもあり、白銀に美しく輝く金属製で、永遠に宙に浮かび、自由に移動でき、内部には家々や草木があふれ、豊かな生活を送れるように何でもそろっていた。出入り口はヴィマーナがゆうゆう出入りできる広さがあり、防御用の武器弾薬も備えていた。

 ヤーマのものも同じような構造で、ヴァルナのものは海中も移動でき、クヴェーラのものは最も美しかったが、大きさも構造も性能もすべての点で最高なのは、ブラフマーのサブハーだった。難攻不落のそれが宇宙を進んでいくときの近寄りがたい威容は、まさしく太陽や月も青ざめるほどだったという。

 カンジラル博士によると、サンスクリット語のサブハーは「人間が組み立てたもの」という意味で、それが金属製で多数の人間を乗せて空中にいつまでも浮かんでいることができるとなれば、宇宙ステーションとか空中都市としか考えられないという。

 実際、「ヴァナパルヴァン」編では、パンダヴァ族の英雄アルジュナが、神々から聖なる武器を受けとって、使い方の訓練を積むためにインドラのサブハーを訪れたとき、内部に神々用のヴィマーナが数千機も翼を休めていたり、発着しているのを見て驚くくだりがある。映画『スター・ウォーズ』の宇宙要塞そっくりの場面である。

 

巨大海中都市で起きた戦い

「ヴァナパルヴァン」編には、“空中都市”だけでなく“海中都市”まで出てくる。先ほどの続きで、アルジュナがインドラのサブハーに滞在中、魔神族退治をインドラから頼まれる。彼らは3000万人もいて、海底に建設された難攻不落の要塞都市に住んでいた。

 インドラは、自分の空水両用ヴィマーナをアルジュナに貸し与え、有能な補佐神マタリをパイロットとしてつけてやった

 熾烈な戦いとなったが、最後にアルジュナは海水を干上がらせてしまう神々の兵器を繰りだして勝利した。

 負けた魔神族が逃げ去ったあと、彼は海底の要塞都市に入ってその美しさに魅了された。

 この都市の起源をタズネルト、マタリはこう教えてくれた。

 もともとは神々が私用に建設したのだが、魔神族がブラフマー神にうまく取り入って居住を許可された。

 ところが、彼らはいったん住みつくと居直って、神々を追いだしてしまったというのだ。

 しかし、海中の隠れ家から敗走した魔神族は、その後もしぶとく生き残って、相変わらず神々と人間を悩ませつづけたという。

 

話はさらに続いて、今度は「ヒランヤプラ(黄金の都)」と呼ばれる巨大な宇宙ステーションが登場する。

 その昔、善神族と魔神族が平和だったころ、ブラフマー神がふたりの魅力的な女魔の願いで造ってやったという空中要塞で、家並みと樹木と海水にあふれて回転するその美しさは、目も奪われんばかりだった。

 だがこの空中都市も、魔神たちがいったん占拠すると、四方の出入り口をさまざまな武器で固めて神々を寄せつけなくなったので、その態度に神々はすっかり困惑していた。

そこで、再びマタリはアルジュナをたきつけて、ヒランヤプラを破壊させることにする。

アルジュナがヴィマーナで空中要塞に近づくと、魔神族は猛烈に抵抗し、要塞を自在に動かして激戦となるが、最後にアルジュナは神々からもらった究極の破滅兵器を使って、ヒランヤプラを木っ端微塵に吹っ飛ばし、神々にその英雄ぶりを称賛されることになるのである。

 

ミサイルがすべてを焼き尽くす

魔神族の巣窟となった“空中都市”を神々が無慈悲に破滅させる話

・紀元前3000年よりもっと古い成立ともいわれる『アジュル・ヴェーダ』には、魔神族がそれぞれ鉄と銀と金で造られた3つの空中都市を持っていて、神々は征服できずに困っていたという話が記されている。とどのつまりは、暴風神ルドラが最後に火の熱、月の光、ヴィシュヌ神の勇気からできた武器で3都市を焼き尽くしたとある。

 

・魔神族の建設技師マヤとふたりの魔神が、ブラフマー神に願いを立て、シヴァ神の1本の矢にだけは勝てないという条件つきで、難攻不落の美しい空中都市を建設した。それは3段からなり、最下段は鉄製で地上に置かれ、中間の段は銀製で空中に、最上段は黄金製で宇宙に浮かんでいる。

 ところが、空中都市を自分たちのものにすると、魔神族はずうずうしく態度を変え、全世界を苦しめはじめた。神々は魔神族をどうしても制圧できなかったので、シヴァ神に助けを求めた。

 そこでシヴァは、小山ほどもあるヴィマーナを建造させ、ブラフマーがそれを操縦して出撃した

 マヤたちは天空地の3都市を合体させて反撃し、海上近くで追いつ追われつの大激戦が繰り広げられた。その過程で、建設に協力したふたりの魔神は容赦なく殺されるが、このとき、マヤだけはシヴァから海中に身を隠すように勧められる。以前の間柄とマヤの才能を惜しんでのことだったろう。

 マヤは聞き入れて、そのとおりにした。

 そして、合体した宇宙要塞をめがけて、シヴァは強力無比な1本の矢、つまりミサイルを撃ち込み、空を黄金色に染めて完全に焼き尽くした。炎上した魔神族の宇宙要塞は、すさまじい音とともに西の海へ落下していった……。

 

世界をまるごと破壊する最終兵器

・したがって、名称の違いは、たぶん兵器の種類やスケールの差とか、原爆、水爆、中性子爆弾といったような製造原理の違いを意味しているのだろう。

 前述したアルジュナが魔神族の空中要塞を吹っ飛ばした破滅兵器とは、前期のうちパスパタである。その潜在的威力は「世界をまるごと破滅させる」ほどのものだったので、彼はインドラ神から、人類に対してはいかなる場合も決して使用してはならぬと厳禁されたものだ。

 さらに「ドロナパルヴァン」編の中では、復讐心に燃えるクル族のアスヴァッタマが、宿敵のアルジュナのパンダヴァ族を全滅させようと、恐怖の火の兵器「アグネヤ」の使用を決意する

 

・爆発の明るさ、立ち昇る煙と火の柱、降り注ぐ死の灰、激烈な高熱と衝撃波、犠牲者の行動と外見、放射能症の症状——どの細部を見ても、私たちの知る核爆発の証言証拠と一致するのは一目瞭然だ。この恐怖の伝説兵器は、寸法までが現代の戦術核ミサイルにほぼ合致するのだから恐れ入る。

 

次々と現れる放射能後遺症

・「サウプティカパルヴァン」編で、アスヴァッタマがパンダヴァ族に逃げ道を塞がれたとき、彼はそれだけで世界を破滅できるという、“プラフマシル”をあせって発射してしまう。アルジュナもやむなく、それを迎え撃つために、“ソラフマストラ”の使用に踏みきった。

 ふたつの超強力な兵器が出くわした瞬間、天空に途方もなく巨大な火の玉が出現し、地上世界が破滅の淵に立たされる。無数の流星が降り注ぎ、空に轟音が満ちあふれて、閃光が閃き走った。世界は灼熱地獄が始まる不吉な予感に恐れおののく。

 賢者たちの必死の説得に、アルジュナは最終兵器のそれ以上の使用を中止するが、アスヴァッタマはもう止められなかった。

 彼が歯止めが効かなくなった自分の武器を恐れはじめたところで、天界のクリシュナ神が仲裁に乗りだす。破滅兵器の爆発を無効化してくれたのだ

 世界は破滅寸前で救われたが、悲劇はまだ終わらなかった。

 生き残ったパンダヴァ族の戦士たちの妊娠した妻たちは、子供の死産や奇形の後遺症にのちのちまで苦しんだのである――。

 これが遠い過去に起きた核戦争の信じがたい記憶か、それとも未来のそれを透視した不気味な予言かと問われれば、筆者ははっきり前者を取る。

 

アトランティス軍による侵攻

・前述した『レムリアン協会教義録』では、太平洋のムークリア大陸の消滅後も発展を続けたラーマ帝国とアトランティスが、やがて高度技術文明の絶頂を極めたころ、その全面対決の時代を迎えたとしている

 当時のアトランティスにもむろん、“空飛ぶ装置”がああり、ヴァイルクス(複数形はヴァイルクン)と呼ばれていたが、科学技術をつねに平和目的に応用したラーマ帝国と違って、もっぱら軍事目的に多用されていた。

 実利的なプリー派の血脈を受け継ぐアトランティスは、世界制覇の野望を抱く父権制の好戦的国家だった。

 彼らはラーマ帝国の制服こそがその重要な第一歩と考えていたので、征服計画の準備が万端整うと、突如として、完全武装の大軍団をラーマ帝国に侵入させた。

 

・その光景を聖仙王は高塔の上から悲しげに見守っていたが、やがて天に向かって両手を差しのべると、ある種の精神技術を使用した。今日まで伝わるヨーガの術の最高級のものだったと思われる。

結果は、将軍をはじめ階級別の各指揮官が、心臓麻痺とおぼしき発作に襲われてばたばたと即死し、命令系統が失われたアトランティス軍はパニック状態に陥って、待機していたヴァイルクス艦隊に逃げ込むや、命からがらアトランティスへと逃げ帰った。

屈辱的な敗北を喫したアトランティスは、もはやラーマ帝国属国化の計画には興味を失い、その持てる破滅兵器を総動員して、ラーマ帝国殲滅を目的とする“核戦争”へと突入

最後には『マハーバーラタ』に描かれたような悲惨な事態となって、双方の文明とも地球上から消滅してしまったのだという。

 

2大帝国滅亡は1万2000年前

・そして「ラーマは地上に1万1000年間君臨した」という記述を考え合わせれば、太古ラーマ文明は今から約1万2000年前に滅亡するまで、ほぼ1万1000年間、黄金時代と薄明時代を通じて存在していたと推測できるだろう。

 

高い知性による都市計画

・定説上、インド亜大陸に栄えた最古の文明といえば、現在はパキスタン領内の、インダス川流域のモヘンジョ・ダロ、ハラッパー両遺跡に代表されるインダス文明だ。

 紀元前2500年ごろに興ったこの古代文明は、未解読の文字や宗教的出土物から見て、のちの亜大陸全土に広がったヒンドゥー教文化の萌芽的源泉となったこと、また、先住民ドラヴィダ人が築いた高度の文明だったことが、近年明らかになってきた

 

・ドラヴィダ人はおそらく古代ラーマ文明人から文明の基礎を教わったのだ――あるいは、彼ら自身がその末裔だったのかもしれない。

 

遺跡内に点在する核戦争の爪痕

・1978年には、古代史研究家コンビのデヴィット・W・ダヴェンポートとエットーレ・ヴィンセンティが、1000度以上の高熱で溶けた土器、レンガ、ガラス化した黒い石などを採取し、核戦争のあった証拠と主張した。

 

古代の飛行機ヴィマーナ

・「私は太古の空をヴィマーナが飛んだことも、核戦争が起きたことも、異星人と人類が交流したことも、すべて真実だと信じている

 

・ヴィマーナはインドの古伝書の中でも、とくに『ラーマーヤナ』『マハーバーラタ』の両叙事詩で、神々と人間が自在に乗り回す乗り物として頻繁に登場し、とりわけ戦闘や戦争の場面では、現代の戦闘機や宇宙機のように、空中や近宇宙空間で大活躍する。

 

・戦闘や戦争には、戦車・熱線・ミサイル・毒ガス・細菌・電磁波などのさまざまな兵器から核兵器らしきものまで使用され、空中要塞や海中都市や宇宙ステーションなどの巨大な構造物も登場する。

 

大量破壊兵器行使のすさまじい地獄絵

・『ラーマーヤナ』のあらましは、ラーマ王子が妃シータをさらった魔王ラーヴァナを追って、本拠地ランカ島まで苦難の旅を続け、ヴィマーナと強力無比な種々の武器を駆使した壮絶な殺戮戦のすえに、魔王を斃し、妃を取り返して王座につくまでの冒険武勇譚だ。

『マハーバーラタ』のほうは、同じバーラタ族ながら憎しみ合うクル支族とパンダヴァ支族の戦いに、神界のディーヴァ(善神)族とアスラ(魔神)族がからんで大戦争を繰り広げる。

 とりわけもっとも核兵器的な大量破壊兵器が登場するのは、戦争の描写が全体の5分の1を占める『マハーバーラタ』のほうである。

 

<ホピの原爆予言>

・人類が過去に3度滅んだと伝える『ホピの書』には、じつは重要な続きがある—―人類の未来に関する予言の部分だ。ホピ族の住むアリゾナ州オライビには、有史前の時代から、予言を示す岩絵も描かれている。

 

だが、ホピ族の予言どおりの“争いの道“を人類が進むなら、われわれが今生きている”第4の太陽“の世界の前途はまことに暗い。岩絵に示されたその道の途中には、世界大戦を意味するという”火の円“が3つ描かれている。すでにふたつは実現した。

 ホピの予言では、“灰の詰まったヒョウタン”が落とされたのをきっかけに、第4の世界にもやがて大災厄によって破滅を迎える“浄めの日”が訪れるとされている。

 それが、岩絵の3つ目の“火の円”すなわち第3次世界大戦なのだろうか?そしてそれは全面的な核戦争なのだろうか?

 

黙示録の中の核戦争預言

・たとえ聖書宗教の信者ではなくても、「ヨハネの黙示録」がどんなものか、大体のことなら知っているだろう。この世の終わりに善と悪が戦う最後の大決戦場“ハルマゲドン”の阿鼻叫喚の地獄絵図を、キリストの使徒のひとり、晩年の聖ヨハネが神の力によって幻視し、「私は見た」と各章ごとに強調しながら書き記した“神の秘密の預言書”だ。

 

その大災厄がひよっとしたら第3次世界大戦の全面核戦争のことではないかと疑われだしたのは、第2次世界大戦で核爆発の悲惨な実態を知ってからのことだ。ハルマゲドンの惨状描写が細部まで、あの『マハーバーラタ』の生々しい記述と同じように、核戦争の大殺戮の非常な光景を彷彿とさせたからだ。

 

 

 

『宇宙が残した最後の謎』

(南山宏)(廣済堂文庫)   2001/11/1

 

 

 

空中都市が建設されていた!?

・『マハーバーラタ』の戦いは、人間界のクル族とパンダヴァ族の抗争に神界のデーバ(善神)族とアスラ(魔神)族がからむというのが基本的構図だが、実際にはヴェーダ神話ヒンズー教神話からなるインド神話の複雑な系譜を反映して、入り組んだものが多い。「サブハーバルヴァン」編では、おそらくまだ平和共存していた時代、魔神族の設計部長、マヤがパンダヴァ族の最長老王ユディスティラのために、“サブハー(空中宮殿)”を建設してやるくだりがある。マヤは、神々の設計技師、工芸神ヴィシュヴァカルマーと並んで、ヴィマーナ(宇宙船)の設計者ともされている。

 

完成したサブハーは金銀その他の金属で造られ、8000人も収容でき、空を自由に移動できる美しい巨大な乗り物だった。喜んだ王が伝承学者の賢者ナラダに自慢すると、ナラダはインドラ、ヤーマ、ヴァルーナ、クヴェーラ、ブラフマーの各神もすでに、それぞれ素晴らしいサブハーを持っていると諌める。

 

インドラのサブハーは、全長1200キロもあり、白銀に美しく輝く金属製で、永遠に宙に浮かび、自由に移動でき、内部には家々や草木があふれ、豊かな生活を送れるように何でもそろっていた。出入り口は、ヴィマーナがゆうゆう出入りできる広さがあり、防御用の武器弾薬も備えていた。

 

・ヤーマのものも同じような構造で、ヴァルーナのものは海中も移動でき、クヴェーラのものは最も美しかったが、大きさも構造も性能も全ての点で最高なのは、ブラフマーの“サブハー”だった。難攻不落のそれが宇宙を進んでいくときの近寄りがたい威容は、まさしく太陽や月も青ざめるほどだったという。

 

・カンジラル博士によると、サンスクリット語の“サブハー”は、“人間が組み立てたもの”という意味で、それが金属製で多数の人間を乗せて空中にいつまでも浮かんでいることができるとなれば、“宇宙ステーション”とか、“空中都市”としか考えられないという。

 

・実際、ヴァナバルヴァン編では、パンダヴァ族の英雄アルジュナが、神々から聖なる武器を受け取って、使い方の訓練を積むためにインドラのサブハーを訪れたとき、内部に神々用のヴィマーナが数千機も翼を休めていたり、発着しているのを見て驚くくだりがある。映画『スターウォーズ』の宇宙要塞そっくりの場面である。

 

・宇宙要塞や宇宙ステーションなら、その管理や保守や整備の要員が必要だ。前9世紀ごろの賢者カウティリャの著書『アルタ・シャストラ』には、それが専門的職業としてちゃんと載っている。同書は、本来、政治経済分野の論文だが、科学技術のいろいろな話題にも触れていて、技術専門職のリストに“ウブドカ(空中都市を飛ばす技術者)”という項目があるのだ。空中で戦う訓練を受けた者も陸上戦士、海上戦士などと並べて解説されている。現代ならさしずめ空軍兵にあたるだろう。

 

サブハー(空中宮殿)

・“サブハー(空中宮殿)”ばかりでなく海中にも巨大な都市が造られていた。

 

超大海中都市で起きた戦い

・ヴァナバルヴァン編には、空中都市だけでなく、海中都市まで出てくる。先ほどの続きで、アルジュナがインドラのサブハーに滞在中、魔神族退治をインドラから頼まれる。彼らは3000万人もいて、海底に建設された難攻不落の要塞都市に住んでいた。インドラは、自分の空水両用ヴィマーナをアルジュナに貸し与え、有能な補佐神マタリをパイロットとしてつけてやった。

 

・熾烈な戦いとなったが、最後にアルジュナは海水を干上がらせてしまう神々の兵器を繰り出して勝利した。負けた魔神族が逃げ去ったあと、アルジュナは海底の要塞都市に入ってその美しさに魅了された。この都市の起源をたずねると、マタリは、こう教えてくれた。もともとは神々が私用に建設したのだが、魔神族がブラフマー神に頼み込んで、居住を許可された。ところが、彼らはいったん住み着くと居直って、神々を追い出してしまったというのだ。しかし、海中の隠れ家から敗走した魔神族は、その後もしぶとく生き残って、相変わらず神々と人間を悩ませ続けたという。

 

話はさらに続いて、今度は、“ヒランヤブラ(黄金の都)”と呼ばれる巨大な宇宙ステーションが登場する。その昔、善神族と魔神族が平和だった頃、ブラフマー神が二人の魅力的な女魔神(デモネス)の願いで造ってやったという空中要塞で、家並みと樹木と海水にあふれて回転するその美しさは、目も奪われんばかりだった。

だがこの空中都市も、魔神たちがいったん占拠すると、四方の出入り口をさまざまな武器で固めて神々を寄せ付けなくなったので、その態度に神々はすっかり困惑した。

 

・そこでふたたび、マタリはアルジュナをたきつけて、ヒランヤブラ(黄金の都)を破壊させようとする。アルジュナは、ヴィマーナ(宇宙船)で空中要塞に近づくと、魔神族は猛烈に抵抗し、激戦となるが、最後にアルジュナは神々からもらった究極の破壊兵器でヒランヤブラ(黄金の都)を木っ端微塵に吹き飛ばし、神々にその英雄ぶりを讃えられることになるのである。

 

ミサイルが全てを焼き尽くす

・魔神族の巣窟となった“空中都市”を神々が無慈悲に破滅させる話は、最古のヴェーダ聖典に早くも登場する。西暦前3000年よりももっと古い成立とも言われる『アジェル・ヴェーダ』には、魔神族がそれぞれ鉄と銀と金で造られた3つの空中都市を持っていて、神々は征服できず困っていたという話が記されている。とどのつまり、暴風神ルドラが、最後に火の熱、月の光、ヴィシュヌ神の勇気からできた武器で3都市を焼き尽くしたとある。

 

・『マハーバーラタ』では、3大空中都市を破壊したのがシヴァ神となって、話がもう少し詳しくなり、『マスチャ・プラーナ』ではさらにもっと詳しく、こんなふうに記述されているー。

魔神族の建設技師マヤと二人の魔神が、ブラフマー神に願いをたて、シヴァ神の1本の矢にだけは勝てないという条件付で、難攻不落の美しい空中都市を造った。それは、3段からなり、最下段は鉄製で地上に置かれ、中間の段は、銀製で空中に、最上段は、黄金製で宇宙に浮かべられた。

 

・ところが、空中都市を自分たちのものにすると、魔神族はずうずうしく態度を変え、全世界を苦しめ始めた。神々は、魔神族をどうしても制圧できなかったのでシヴァ神に助けを求めた。

そこで、シヴァ神は、小山ほどもある特製のヴィマーナ(宇宙船)を建造させ、ブラフマーがこれを操縦して出撃した。

マヤたちは天と空と地の3都市を合体させて反撃し、海上近くで追いつ追われつの大激戦が繰り広げられた。その過程で、建設に協力した2人の魔神は容赦なく殺されるが、マヤだけはシヴァ神から海中に身を隠すように勧められる。以前の間柄とマヤの才能を惜しんでのことだったのだろう。

 

・マヤは、聞き入れて、そのとおりにした。そして、合体した大宇宙要塞めがけ、シヴァ神は強力無比な1本の矢、つまりミサイルを撃ち込み、空を黄金色に染めて完全に焼き尽くした。炎上した魔神族の大宇宙要塞は、すさまじい音とともに西の海へ落下していった・・・・・。

 このように、太古の高度文明は、大宇宙都市をとうの昔に達成していたーサンスクリットの古文献に描かれている不思議な“サブハー”の神話は、そのかすかな遠い記憶の残響なのかもしれない