『日本沈没』下 小松左京 著

この本が出版されたのが1973年。


今から半世紀以上前です。

その後、阪神淡路大震災、東日本大地震、能登半島地震、そして二度の熊本地震が起こり、洪水での土砂災害など数えきれない自然災害がありました。


勿論フィクションでは有りますが…日本が沈没した場合。

国民の避難先に海外しか選択肢が無い時…日本国民が世界中に散り散りになること。この事が小説の中で最も気に掛かりました。


ディアスポラと言う言葉が直ぐに思い出されました。

主にユダヤ人が中世からキリスト者に迫害を受けて散らされた歴史から始まった出来事。

 

長い長い流浪の旅を終えてユダヤ人の国、イスラエル国を建設。

しかし、出身地であるパレスチナには他の民俗が住み…今だ紛争の燠火を点したままです。

イギリスの三枚舌外交が原因だと言われながらも…解決されることの無い歴史。


数年前のスペイン旅でユダヤ人が隔離されていたゲットー地区を歩きました。

今では観光地化され綺麗ですが…中世から戦前までは…狭い道の両側に石の壁が並び、牢獄のような所では…と思われました。


そして、もし日本人がディアスポラになったら…ショボーン


世界中には中華街、インド人街、コリアタウンなど他国の地で、逞しく発展し活躍している民族がいます。

もし日本人がディアスポラになったら、日本国民としてのアイデンティティーをしっかり保ち、世界中で活躍出来るかなぁ。


他国からの移住者を排除する傾向がありますが、自分の立場がいつか変わるかも知れない事を知っておくことは大事だと考えます。

いろいろと考えさせられる内容の小説でした。