一般質問 内容と答弁 まとめ② | 山田智子オフィシャルブログ Powered by Ameba

一般質問 内容と答弁 まとめ②

【ICT教育等について】

 

 1)滋賀県議会で行われたこども議会での内容について

 県内の小中学生が、知事らに質問や提言をする子ども県議会が、去る12月に行われた。草津市からも小学生、中学生が参加され、私も議会の傍聴に行ってきたが、本市の中学3年生の生徒の質問で、タブレットを使用した授業についての質問があった。以下は、生徒の発言内容である。

「授業中に調べ学習をしたり、意見を共有したりするときにタブレットを使用しているが、タブレットは教室がざわつく元になっていると思う。このような授業風景を見てタブレットは必要ないのでは。本当にタブレットが必要かどうか考え直してほしい。最先端の技術を取り入れることが便利で必ず良い結果になるとは思わない。タブレットは意見を共有しやすいが、班でコミュニケーションをとり、意見をまとめてみんなの前で発表するという練習ができなくなる。タブレットの使用がなくなればコミュニケーションをする場が増える。タブレットが必要かどうかを考えるとともに、人と人とがコミュニケーションがとれるような授業をし、これが実現すれば、社会に出た時にコミュニケーションをとる力がつき、勉強の効率化が図れると思う。」

といった内容の質問がされた。こどものために導入したはずのタブレットが、実際こどもにとって良い影響を与えていないのでは、と考えさせられた質問であった。

 そこで、子ども県議会の子ども議員のこの発言に対し、市としてどのようなお考えであるのか伺う。

 

A.

滋賀県議会で行われたこども議会での内容について 平成28年12月26日に開催されました「子ども県議会」におきまして、本市の中学3年生の生徒からの、タブレットを使った授業について、ご指摘のような発言があったことは承知している。発言した生徒が在籍している中学校に当時の状況を確認したところ、教室内の学習規律の徹底が十分でなかったことや、50分の授業時間中、ずっとタブレットを活用した調べ学習を行っていたことなどがわかった。学習規律が徹底されていれば、授業中に教室 がざわつくことはないし、タブレットを活用した協働学習を行うことによって、コミュ ニケーションの機会を増やすことも可能となる。今回の事例は、タブレットを活用した授業としては適切とはいえないものであったため、教育委員会から、授業の改善について指導をし、現在では、改善が進んでいるところである。引き続き、タブレットの適切な活用方法について、校長会等の場での周知や、研修や指導主事による学校訪問の場での指導を徹底する。 

 

 

再Q.

代表質問のご答弁の中で、タブレットPCや電子黒板はわかりやすいと答えた児童生徒は約90%であるという結果がしめされたが、いつの統計か、どこの学校が対象になったアンケートであるのか伺う。

 

.アンケートは平成28年に実施したもの。

 

 

2) 他市から来られた方とICT教育の関わりについて

 

Q.

県内でも最先端のICT教育を行ってきた本市であるが、本市に転校してきたこども達、また他市の学校から異動された先生方はICT教育についていけるのか、他市の教育手段との差異による弊害は生じていないのか、伺う。

 

.

本市に転校してきた子どもたちについては、ICT機器の操作等に不安を感じさせることのないよう、教員やICT支援員が個別に指導しており、安心して学習に取り組めるようにしている。また、他市町から異動してきた教員については、校内研修や教育研究所が実施しているスキルアップアドバイザー事業の活用、各種講座への参加などにより、指導力の向上を図っている。こうした取組により、他市町の教育手段との差異による弊害が生じないよう、最大限の配慮をしている。

 

3)コミュニティ・スクールについて

コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)とは、教育行政が自らの所管の公立学校運営や改革について手が回らないところを、地域住民や保護者に積極的にかかわってもらって運営の一部を任せる形態の学校のことである。この制度を導入することにより、地域ならではの創意や工夫を生かした特色ある学校づくりを進めていくことができるとされている。

県内では、先駆けて湖南市、他には長浜市や大津市で実施されており、文部科学省では、コミュニティ・スクールの更なる推進に向け、未導入地域に対する支援を講じるとともに、全国各地で説明会やフォーラム等を開催するなど、普及の取組を行っている。

本市では、今年度に7校で導入され、来年度から全校で導入される予定であるが、導入後学校運営にどのような影響があったのか伺う。

 

A.

本年度実施した学校からの報告によると、「地域に学校の運営を理解していただけた」「地域 の視点から意見を得ることができ、学校改善に役立った」「新たな活動を生み出すきっかけになった」などの効果が見られたところである。コミュニティ・スクールが導入されたことにより、 実際に行われた取組の例としては、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえて、家庭学習の大切さを啓発したり、防災ずきんの配置をしたり、スクールガード同士のつながりを強化したりするなどがあり、地域と学校とがめざす子ども像を共有することによって、これまでには見られなかった様々な取組が行われているところである。概念のみならず、こういう成果も合わせて制度の周知を図る。

 

再Q.

文科省は、2012~2016年度の5年間で、全国の公立小中学校の1割にあたる約3000校をコミュニティスクールにすることを掲げているが、中学校で導入するお考えはあるか。

 

 小学校14校で展開した後に中学校のほうを検討している。

 

再Q.

県下で初めてコミュニティスクールを導入した、湖南市岩根小学校では2007年にCSが認可された。学校がかかえる課題、いわゆる「荒れ」を少しでも克服するために、CSを導入されたが、本市では各学校の課題があり、それを解決しようという考えはあるか。

 

 

A.課題があるからコミュニティ・スクールを導入するわけでなく、学校・家庭・地域の連携を深めるためのものである。この制度は校長の学校運営のサポートに大変役立っていると考える。