質問内容と答弁 ① | 山田智子オフィシャルブログ Powered by Ameba

質問内容と答弁 ①

先日行いました、一般質問の内容をなるべく簡単にまとめました。


正式な内容は 約1週間後にアップされます、録画中継をご覧くださいませ。




1)新教育長に伺う




第22代教育長にご就任されました、新教育長にお伺い致します。開会日のご挨拶にもございましたように、県内で最も勢いがあり、注目されている草津市教育行政を担っていかれるにあたり、こどもを預ける保護者の方々も、新教育長の教育方針には高い関心を持っておられます。

そこで、具体的にどのようなことに力を入れていかれるのか、教育長の思いをお伺い致します。




今後、私が教育長として、力を入れて取り組んでまいりたいことといたしまして、まず一つ目は、子どもの「生きる力」を育むことである。

これからの時代を生き抜く子どもたちには、知識や技能の定着とともに、情報や環境をはじめ、社会の変化に対応できる力を育てていくことが大切である。

学校教育においては、これらを総合的に育てていきたいと考えているが、特に本市が取り組んできたICT教育に力を注ぎ、県内をリードする実践を通して、これからの時代に対応できる子どもを育て、全国にも発信していきたいと考えている。

二つ目には、地域で子どもを育てることである。

本市には、地域協働合校というすばらしい取組みがあり、地域の皆様が、地域の子どもの活動を支援される場が多くある。

地域の皆様に教育への関心を持っていただけるよう情報発信に努め、学校と地域が力を合わせて取り組むことができるよう、これまで以上に相互の連携を図っていきたいと考えている。

三つ目は、「社会教育行政の充実」である。

教育委員会といたしましては、学習情報や機会の提供に努めるとともに、市長部局とも連携を密にしながら、市民や社会のニーズに応えるに相応しい、市民主体の社会教育行政について検討していきたいと考えている。

四つ目には、「草津市を文化・芸術・歴史・スポーツなどの発信地」とすることである。

例えば、滋賀県から本市へ、しが県民芸術創造館が移管されますが、アミカホールとの役割分担を明確にし連携を図りながら、市民文化の向上と芸術の振興に取り組み、新たな発信地となることを目指していきたいと考えている。

これらの取組みにあたっては、本市の教育行政が築いてきた道筋や成果を「強み」と捉え、また、潜在する可能性や「強み」を活かしながら、現場主義で企画や取組を進めていきたいと考えている。

そして、本市教育振興基本計画の基本理念である「子どもが輝く教育のまち・出会いと学びのまち・くさつ」の実現に向け、これまでと同様、市長との連携のもと、積極的に取り組んでいきたいと考えている。





2)全国学力テスト学校別成績公表における本市の対応について




文部科学省が、毎年4月に実施している全国学力・学習状況調査、いわゆる全国学力テストについて、今年度から、市町村教育委員会による、学校別の成績平均正答率の公表が可能となりました。

去る4月23日付の新聞によりますと、県内19市町の教育委員会の学校別成績公表方針では、19市町教育委員会のうち、16市町におきましては、公表しないと慎重な姿勢を示している結果となっていましたが、本市は、学校別成績は公表しないが、市全体の正答率などについては検討中ということでありました。現在の市としての公表に向けての見解をお伺い致します。



全国学力テストの結果公表につきまして、本市教育委員会としては、これまでから文部科学省の示している児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善に役立てるという本来の調査目的を踏まえ、誤解や序列化を招き、過度な競争を煽ることにつながりかねないと懸念される学校別の正答率の公表は、原則として行わない予定である。

また、市全体の結果や概要、そして、その分析や市教委の向上策などをどのような形で公表するのかについては、教育委員会において、本来の目的に沿った方法を引き続き検討していきたい。



再Q

市全体の正答率公表によって、市町間の序列化や、過度な競争が生じる恐れがあることについては、どのようにお考えでしょうか。




 市の正答率を公開することについても結論を得たわけではない。

 都道府県別でも大きな論議を呼ぶことも踏まえて、検討を重ねたい。



再Q

いつごろ結論がでるのでしょうか。




 7月末までに形を整えたい。



再Q

学力テストの順位が低いということは、背景には、不登校生徒数や暴力行為の認知数が多い、また保護者の年収世帯が低いほど学力もふるわないことなどの課題があるといわれています。これらの課題に対応して、市だけではなく県も取り組むべきことではありますが、環境整備を着実に行うことが教育の底上げを行うことが重要だと考えますが、所見を伺います。




 学力を上げることは学校のみでなく、保護者の協力も必要である。様々な方向から取り組みを進めなければならないが、学校としてはまず、授業の充実に努めたい。




3)本市独自の効果のある施策について




前段で滋賀県の学力テスト結果を申し上げましたが、一方で、県内の学生は非常に学習意欲が高い一面が窺えます。また、本市においても、当初予算で「子どもの読書活動推進費1293万円」が計上されていますように、読書週間の確立と、豊かな心の育成を小中学校で推進しております。さきほど申し上げたように、滋賀県全体で学習意欲が高い結果となっているのは、本市の取り組みの影響が大きいのではないかと考えますが、他市にはなく、本市独自でされていて学習意欲向上に効果があると思われる施策は、どのようなものがあると感じておられるのでしょうか。




本市独自の効果のある施策について、今年度も様々な事業を展開している。

その1つである「子どもの思考力育成事業」は、小学5年生が自分で調べたり知識・技能を活用したりして、市内小学校教員が作成したオリジナルの問題プリントに取り組むものである。

きめの細かい添削指導を通して、思考力とともに主体的に学ぼうとする意欲を高めている。

また、「土曜学びの教室」を市内の小中学生を対象に実施している。

今年度からは作文教室や科学・実験教室などを通して、土曜日の子どもの居場所の確保とともに、自主的な学習の支援や、学習習慣の確立を図りたいと考えている。

さらに、特徴的な事業として「学校教育パイオニアスクールくさつ推進事業」がある。

この事業は、市内の全小中学校が、時代の要請や各校の実態を踏まえ、独自の教育プランを企画・実施するものである。

例えば、ある小学校では「学校図書館日本一プロジェクト」を掲げ、図書室を地域に開かれた読書センターとして整備、充実させるとともに、読書活動の推進を図り、子どもたちの国語力向上を目指している。

その他、ICT教育、理科教育、防災教育などを切り口として、地域の方々や関係機関と連携した体験活動などを豊富に取り入れながら、質の高い授業、特色ある取組を展開している学校もある。

今後も各事業の充実を図り、意欲を持って学び続ける子どもたちを育てていきたいと考えている。




4)ICT推進の円滑な運営について




今年度、学校ICT推進費として、5677万円の予算が計上されています。全ての市立小学校と市立小中学校特別支援学級にタブレット型コンピュータを導入し、学習意欲の向上、思考力、コミュニケーション力の育成を図るとされています。また、ICT支援員を配置し、タブレット型コンピュータの円滑な導入および活用を促すとされています。

タブレットパソコンの導入といえば、先進的に佐賀県が取り組んでおられますが、その佐賀県においては、去る5月の新聞によると、導入したタブレット端末で、全36校のうち34校で一部の教材ソフトがダウンロードできない不具合が発生しているとのことです。ソフトの容量が大きすぎて、授業時間中に処理が終わらなかったり、エラーとなって処理が中断されたりしており、授業時間をダウンロードだけに費やしてしまうことは、本末転倒です。

このような佐賀県で起きた不具合が、先月ニュースで取り上げられたことをうけ、本市でもこのような想定外のトラブルが発生しないよう、しっかり調査した上で導入されているのか伺います。




次に、市内小学校を中心に新しく導入するタブレットパソコンの使用環境について、本市では2学期からの本格導入に向け、先進地の取組を参考に、これまで様々な調査や検討を行ってきた。

その中で、とりわけ、今回の整備に際して重要なポイントとして考えたのは、教室内のタブレットパソコン35台が安定して同時稼働できる無線LANの構築についてである。

市内教育現場での無線LAN環境は、通常のオフィス等の利用に比べ、35台を単位に同時一斉接続という大きく異なった運用が行われるため、その要件に耐えることができるネットワークを構築することが、必要不可欠である。

そのことから、周波数の混在する電波干渉の多い環境下でも、授業を中断することなく継続させるために、電波干渉対策機能を搭載した無線LANアクセスポイントを導入する予定である。

さらには、市内全小中学校のタブレットパソコンの一括管理を行うために、草津市立教育研究所に教育用管理サーバーを設置して、無線LAN環境を一元管理する仕組みを導入するとともに、契約業者と連携して「学校ヘルプデスク」を設置し、想定外のトラブルに対しても迅速に問題解決を図ることができるように計画を進めている。

このように、市内すべての小中学校において、2学期以降、授業で問題なく使用できるように、円滑にタブレットパソコンが使用できる環境を整えているところである。